文部科学省の松本洋平大臣は2026年4月7日の会見で、学校教育法等の一部を改正する法律案の閣議決定について報告し、紙とデジタルそれぞれの良さを生かした教科書づくりに意欲を示した。また、沖縄県で船が転覆し、研修旅行中の高校生と船長の2人が死亡した事故を受け、全国の学校に校外活動の安全確保の徹底を求める通知を出した。
学校教育法等の一部を改正する法律案は4月7日、閣議決定された。この法律案は、教科書の内容をよりわかりやすく、学びの充実を図る観点から、紙に加えてデジタルの形態も取り入れた教科書の作成を可能にするもの。
松本大臣は「紙の教科書を一律にすべてデジタルな形式の教科書に切り替えていくという考えはもっていない。重要なのは、教科書の内容をよりわかりやすくし、学習意欲を高めること。紙とデジタルそれぞれの良さを生かした教科書づくりができるようにしたい」との考えを述べた。
正式な教科書にデジタルを含めることへの期待と課題については「たとえば語学学習や実験などの手順を繰り返し確認できるなど、学習効果を高め、現在は教材扱いである二次元コード先の動画等を検討対象とすることで、質の保証も図ることができる」と説明。児童生徒の発達段階や教科特性に照らした教科書の形態のあり方、紙またはデジタルがそれぞれ効果的な学習場面、児童生徒の視力など健康への影響なども含めて、しっかり検討していきたいとした。
今後については、法律案は国会で議論するほか、2025年9月の中教審の審議まとめを踏まえて、「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議」を設置し、4月10日に第1回会議を開催。秋ごろまでに取りまとめを行い、大臣指針として策定する見通しを示し、「国会審議や検討会議における議論を通じて制度改正の趣旨や必要性を丁寧に説明し、速やかな成立を目指していく」と語った。
また、3月に沖縄県名護市で同志社国際高等学校の研修旅行中に船が転覆し、生徒と船長が死亡した事故の発生を受け、4月7日に全国の学校に対し、校外活動の安全確保の徹底等について通知を発出。「新年度にあたり、今回のような痛ましい事故が二度と発生することがないようにあらためて安全の確保のために配慮すべき点や教育活動として適切に計画実施する際に留意いただきたい点等を通知するもの」と説明した。
このほか、会見では第67回科学技術週間(4月13~19日)の開始、科学技術分野文部科学大臣表彰の本年度受賞者の決定、吃音に関する教職員向け研修、東京大学のガバナンス改革などについても語った。







