エプソンは、ビジネスプロジェクターで培った高い開発技術を生かし、教育機関に向けてプロジェクター型電子黒板を販売している。同社は、教育現場における活用事例集をWebサイトで公開。第5弾の事例集では、導入から1年が経った中学校での活用の広がりと、授業の変化を紹介している。
電子黒板導入事例「京都市立西京高等学校附属中学校 後編」ダウンロード
黒板に見せたいものを大きく、明るく、はっきり提示できるエプソンのプロジェクター型電子黒板は、教室の限られたスペースでも大画面表示ができる製品。画面と黒板を併用できるため、デジタルとアナログの良さを生かすことができる。実際に使っている教員からは、「板書の時間が減り、テンポ良く授業が進められるので、生徒が集中しやすくなった」「教室の中央付近に大画面で写るため、うしろや端の生徒も見やすい」などの声が寄せられているという。
京都市立西京高等学校附属中学校(以下、西京附属中学校)は2024年4月、エプソンのプロジェクター型電子黒板を導入した。同社が公開している活用事例集の第4弾では、導入当初の同校でプロジェクター型電子黒板を活用してどのような授業が展開されているのか、生徒の学習がどのように変化したのかなどを紹介している(文末よりリンク)。
事例集の第5弾は「西京附属中学校【後編】」として、導入から1年が経過した同校でプロジェクター型電子黒板の活用がどのように進化したのかを紹介。学校全体での電子黒板活用を推進した教頭の宮部剛先生は、「(電子黒板の)導入後は、授業の進め方が大きく変わりました」と語り、次のような変化を感じているという。
板書計画の見直しで授業のテンポが向上
生徒が主体的に学び、熟考する時間が増加
教室の前で生徒同士が協働して考える授業が実現
他の生徒の意見も参考にしやすくなった
西京附属中学校では教員の活用を広めるために、夏休みを利用して教員向けの校内研修を実施した結果、ほぼ全員が電子黒板を活用できるようになったという。事例集では、接続の方法から丁寧に説明した研修の手順や、どのような点に注意して研修を進めたのかなどについて研修担当の教員にインタビューしている。
また、プロジェクター型電子黒板だからこそできる、画面保存の機能を使ったお勧めの使い方や、学習者が端末上で問題を解く課程を記録できるデジタル教材の「ペンストローク」機能を併用した数学の授業など、ユニークな活用方法を紹介している。
中学3年生が3年間の歩みを振り返るプレゼンの授業では、発表する生徒のスライドと、聴いている生徒たちが投稿したコメントをプロジェクターと液晶モニターなどの2つの画面を使って表示。双方向型のプレゼンテーションで、クラス全員が参加する授業を実現した。事例集には、授業時数や使用した教材・ツールなどについても詳しく書かれている。
西京附属中学校では、多くの教員がプロジェクター型電子黒板を日常的に授業で活用している。事例集では、明日の授業からでもすぐに取り入れられる活用事例を数多く紹介している。
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