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COREハイスクール・ネットワーク構想、各教委の取組み紹介

 文部科学省は2023年6月23日、COREハイスクール・ネットワーク構想事業の成果を公表した。2023年度は北海道、愛知県、宮崎県など全国13の教育委員会が、離島・中山間地域の高校生へ、多様な進路実現に向けた教育を実現している。

教育行政 文部科学省
北海道「北海道高等学校遠隔授業ネットワーク」
  • 北海道「北海道高等学校遠隔授業ネットワーク」
  • 愛知県「アイ(i)・チイキ(chiiki)・ツナグ(tsunagu)ネットワーク」
  • 宮崎県「ひなたハイスクール・ネットワーク」
  • COREハイスクール・ネットワーク構想事業 取組み成果

 文部科学省は2023年6月23日、COREハイスクール・ネットワーク構想事業の成果を公表した。2023年度は北海道、愛知県、宮崎県など全国13の教育委員会が、離島・中山間地域の高校生へ、多様な進路実現に向けた教育を実現している。

 COREハイスクール・ネットワーク構想は、中山間地域や離島などに立地する小規模高校の教育環境改善のためのネットワーク構築事業。ICTも活用した同時双方向型の遠隔授業や、地元自治体などの関係機関と連携体制を構築し、持続的な地方創生の核としての機能強化を図る狙い。

 2023年度の同事業には、北海道、岩手県、宮城県、群馬県、新潟県、愛知県、島根県、広島県、高知県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県の全国13教育委員会が採択。文部科学省は今回、2022年度からの取組み成果を各教委ごとに取りまとめ公表した。

 このうち、北海道「北海道高等学校遠隔授業ネットワーク」は、29校に8教科25科目の遠隔授業を配信し複数校への同時配信授業を行ったほか、長期休業期間中の進学講習や配信センター教員を講師とした授業・クラウド活用研修会などを実現。地元高校への進学や、配信教員の指導力向上などの成果をあげた。また、コンソーシアムを構築し、地域との連携・協働による高校魅力化などに取り組んでいる。今後の課題は、配信センターの狭隘化、合同授業配信、質の高い教員の確保など。

 愛知県「アイ(i)・チイキ(chiiki)・ツナグ(tsunagu)ネットワーク」は、県立内海高校、加茂丘高校、足助高校など6校において、総合教育センターを配信元とする遠隔授業や、地域連携コンソーシアムを構築。理科の実験授業など、実施が困難な遠隔授業を実現したほか、地域協働で実践的で探究的な学びを実現した。今後の課題は、遠隔授業の実施科目拡大や生徒1人1台端末の活用による実験・実習の拡充など。

 宮崎県「ひなたハイスクール・ネットワーク」は、遠隔授業部門において、比較的良好なネットワーク環境を検証、1人1台端末の利用と受信生徒の困難さの検証などを実施。コンソーシアム部門において、コーディネーターによる外部資源を活用した教育活動の実践や、教育課程外の取組みとしてのオンライン塾で成果をあげた。今後の課題は、地域住民や地元中学校への魅力ある学校の浸透度調査、地域主導のコンソーシアム構築の検証など。

 このほか、COREハイスクール・ネットワーク構想事業における各ネットワークの取組み状況は、文部科学省のWebサイトで閲覧できる。

《川端珠紀》

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