ChatGPT等の世界的な急拡大により各業界での活用方法が議論される「生成AI(ジェネレーティブAI)」について、永岡桂子文部科学大臣は2023年5月9日の記者会見で生成AIに関するガイドライン作成の検討を進めると言及した。有識者等の意見調書を行いながら、できるだけ早い時期の取りまとめを目指す。
政府のAI戦略チームの2回目の会合にて、中教審が5月中旬にも教育現場での生成AIの利用に関する課題や方針について議論するとの流れを受け、永岡文部科学大臣は記者会見で文科省におけるガイドラインの作成や公表時期について言及した。
生成AIの教育現場での利用方針等を定めるガイドラインの公表時期については、有識者等の意見調書や政府全体の生成AIに関する議論の状況を踏まえながら、できるだけ早くとりまとめたいとの考えを明らかにした。
ガイドラインは、生成AIの説明や情報活用能力との関係の整理、年齢制限や著作権、個人情報の扱いといった課題についても触れる予定とした他、活用が考えられる場面、活用を禁止すべきと考えられる場面のそれぞれを提示する必要があるとした。加えて、生成AI自体を学ぶ授業や具体的な活用方法等、授業デザインのアイデアを盛り込むことを現時点では想定しているという。
これらの方向性については、5月16日に開催予定の中教審デジタル学習基盤特別委員会でも議論を行い、文科省として早急に進めていく方針を示した。大臣の記者会見のようすは、文部科学省公式YouTubeチャンネルで視聴可能。会見のテキスト版は後日Webサイトに掲載される。