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中学校英語スピーキングテスト、1-2年生も実施…東京都

 東京都教育委員会は2023年4月27日、中学校英語スピーキングテストの実施方針を公表した。2023年度から、都内公立中学校の第1学年を対象に「ESAT-J Pre1」、第2学年を対象に「ESAT-J Pre2」を実施する。第3学年の「ESAT-J」は、2023年度は現協定に基づき実施する。

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東京都中学校英語スピーキングテスト事業次期協定に係る実施方針について
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 東京都教育委員会は2023年4月27日、中学校英語スピーキングテストの実施方針を公表した。2023年度(令和5年度)から、都内公立中学校の第1学年を対象に「ESAT-J Pre1」、第2学年を対象に「ESAT-J Pre2」を実施する。第3学年の「ESAT-J」は、2023年度は現協定に基づき実施する。

 中学校英語スピーキングテストは、生徒の英語「話すこと」の能力を客観的に評価するためのテスト。東京都では、2022年度(令和4年度)より都内公立中学校(中等教育学校前期課程、義務教育学校後期課程、特別支援学校中学部を含む)第3学年生徒を対象に実施し、都立高等学校入学者選抜でも活用している。

 今回公表した実施方針は、2023年度から2028年度(令和10年度)までのスピーキングテストの実施方針を定めたもの。2029年度(令和11年度)以降については、今回の方針に基づくスピーキングテストの実施状況を踏まえたうえで、新たに定める。

 2023年度の第3学年を対象とした「ESAT-J」は、現在の中学校英語スピーキングテスト事業協定において実施され、5月25日に実施要項を公表予定。2024年度からは、新協定に基づき行われる。

 一方、2023年度からは生徒の学習意欲の向上、教師による指導改善を図る目的で、第2学年を対象とした「ESAT-J Pre2」(ESAT-J プレテスト)、第1学年を対象とした「ESAT-J Pre1」を新協定において実施する。対象は、「ESAT-J Pre1」が都内公立中学校の第1学年全生徒、「ESAT-J Pre2」が第2学年全生徒。

 全学年とも受験回数は、原則として各受験者、毎年度1回。第3学年の「ESAT-J」の実施日は、原則として1日とし、同時間帯に一斉に実施。中学校の教育課程や進路指導の日程、都立高等学校入学者選抜を受験する中学生の負担、スピーキングテスト実施から結果提供までの採点期間等を考慮し、2024年度以降の実施日程は原則として毎年度、11月の第4土曜日から12月の第2日曜日までの期間における週休日または祝日とする。テスト当日に受験できなかった生徒のため、12月中旬ごろに予備日を設定。障害特性等の理由で受験できない生徒のため、体験受験日を設定する。

 公正・公平な環境で実施するため、会場は原則として大学・都立学校等の外部施設を利用。島しょを含む一部地域は、都有施設等の利用を検討する。各実施会場には、実施責任者、副責任者をはじめ、スピーキングテストを公正・公平に実施するために必要な人員、受験者への説明やテストの進行管理等を行う試験監督者を配置する。

 第1学年の「ESAT-J Pre1」、第2学年の「ESAT-J Pre2」は、各学年の学習状況に鑑み、毎年度1月から3月までの期間、原則として受験者が在籍する中学校で実施する。実施日は、区市町村教育委員会との調整に基づき、期間内に各中学校において設定する。

 採点結果は、「0~100までのスコア」「CEFR-Jに基づく6段階評価(ESAT-J GRADE)」「CEFR」の3種類の内容を基本とする。ただし、「ESAT-J Pre1」「ESAT-J Pre2」については、協議のうえ別途定める。テスト実施から45日間以内で結果を提供する。

 スピーキングテストは、東京都教育委員会が民間の資格・検定試験団体等と共同で実施。東京都教育委員会では、実施方針の中で「事業者に求めるスピーキングテスト実施要件」を設定。企画・提案等により、事業者を公募・選定のうえ決定する。募集要項等は5月上旬に公表予定。

《奥山直美》

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