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大学図書館の在り方…文科省、審議まとめ公表

 文部科学省は2023年3月24日、オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について、審議のまとめを公表。デジタル・ライブラリーの実現に向けた取組み等、今後目指していく方向性が示唆された。

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今後の大学図書館に求められる教育・研究支援機能や新たなサービスについて
  • 今後の大学図書館に求められる教育・研究支援機能や新たなサービスについて
  • 支援機能やサービスを実現するための、情報科学技術および「場」としての大学図書館の効果的な活用について
  • 機能やサービスの実現に求められる人材について
  • 大学図書館間の効果的な連携について
  • 文部科学省

 文部科学省は2023年3月24日、オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について、審議のまとめを公表した。デジタル・ライブラリーの実現に向けた取組み等、今後目指していく方向性が示唆された。

 日本における大学図書館の在り方については、科学技術・科学審議会において各時代の大学図書館にとっての最重要課題について議論を行い、その報告に基づいて機能を拡張し、大学図書館が実現すべき機能や利活用の手段、サービス等の革新を志向している。

 最近では、図書館のデジタル転換や、それを通じた支援機能の強化等の取組みについての方向性が求められるようになってきていることから、大学図書館職員も分野ごとのデータの取扱いや特性の違いを理解する知識までも求められるようになってきている。さらに新型コロナウイルス感染症の拡大により、物理的な場所に制約されない大学図書館の在り方について検討する必要性も高まってきているという。

 「オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について」は、2022年2月から2023年1月まで、全8回の検討部会を重ねてきた。今回、審議のまとめとして「デジタル・ライブラリー」の必要性等について提言。「デジタル・ライブラリー」について今後あるべき姿として、「今後の大学図書館に求められる教育・研究支援機能や新たなサービス」「支援機能やサービスを実現するための、情報科学技術および『場』としての大学図書館の効果的な活用」「機能やサービスの実現に求められる人材」「大学図書館間の効果的な連携」の4つの側面から検討し、次期科学技術・イノベーション基本計画が終了する2030年をめどに実現することを目指すとした。

 これらは、日本の今後の大学図書館機能の基本的な考えとして、それぞれの大学のミッションの中で、大学図書館機能の実現に向けた取組みを促進するために目指すべき方向性を示したものとし、課題や論点を各大学や大学図書館間で共有し、検討を続けることを通じて日本の教育・研究の発展のため、技術的・社会的環境の変化に即して変容することを期待するとした。

《木村 薫》

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