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【大学受験2025】旧教育課程履修者に経過措置…文科省が通知

 2025年度大学入学者選抜について、文部科学省は2022年11月10日、旧教育課程履修者が不利にならないため必要に応じ経過措置を講ずるよう、国公私立大学に通知を出した。新教育課程履修者に対しても履修内容に変更が生じているため、十分に留意して出題するよう求めている。

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 2025年度(令和7年度)大学入学者選抜について、文部科学省は2022年11月10日、旧教育課程履修者が不利にならないため必要に応じ経過措置を講ずるよう、国公私立大学に通知を出した。新教育課程履修者に対しても履修内容に変更が生じているため、十分に留意して出題するよう求めている。

 2022年4月1日より新しい学習指導要領が施行されたことにともない、2025年度以降の大学入学者選抜で課す個別学力検査は、新学習指導要領に準拠して実施することになる。大学入試センターは11月9日、2025年度大学入学共通テストの試作問題等を公表している。

 文部科学省は11月10日、各国公私立大学に向けた通知において、2025年度大学入学者選抜を実施するにあたり、旧教育課程を履修した入学志願者(旧教育課程履修者)が不利にならないよう十分留意し、必要に応じ経過措置を講ずるよう要請した。

 具体的には、経過措置科目として出題される「旧世界史A」「旧世界史B」「旧日本史A」「旧日本史B」「旧地理A」「旧地理B」「旧現代社会」「旧倫理」「旧政治・経済」「旧倫理、旧政治・経済」「旧数学I」「旧数学I・旧数学A」「旧数学II・旧数学B」「旧数学II」「旧簿記・会計」「旧情報関係基礎」「旧情報(仮)」について、旧教育課程履修者の選択を認めることが望ましいとしている。

 大学入学共通テストの経過措置を参考にして、たとえば「新教育課程による出題科目とこれに対応する旧教育課程の科目との共通の内容を出題する」「共通する範囲のみで出題することが困難と判断される場合には、必要に応じ旧教育課程の科目の範囲から出題する問題を別途用意し、選択解答できるようにする」等、可能な限り旧教育課程履修者に配慮するよう求めている。

 新教育課程履修者に対する各大学の個別学力検査の出題については、学習指導要領改訂後の各科目の履修内容に十分留意のうえ出題するよう要請。特に「数学A」「数学B」「数学C」は、項目を選択して履修するため、そのことに配慮するよう求めている。

 また、新学習指導要領に対応した2025年度大学入学者選抜で課す個別学力検査と大学入学共通テストの教科・科目の設定等については、入学志願者の準備に大きな影響を及ぼすことが予想されることから、2年程度前を待たず、可能な限り早期に検討し、予告・公表するようあらためてお願いしている。

 特に新たに出題されることになる「情報I」は、大学入学者選抜協議会における合意事項として、各大学は2025年度大学入学者選抜における「情報I」の利用にあたり、「それぞれのアドミッション・ポリシー等に基づき、利用の考え方について明確にするよう努める」とされていることから、各大学はこの趣旨を踏まえた対応をするよう求めている。


《奥山直美》

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