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東京都中学校英語スピーキングテスト…全公立中の平均スコア53.7

 東京都教育委員会は2022年2月17日、2021年度までの東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)事業の取組状況および2021年度の結果について発表した。初めて都内公立中学校等全校を対象に実施したESAT-Jの平均スコアは前年度より0.3ポイント減の53.7となった。

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ESAT-Jの概要・経緯
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  • 中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J) 令和3年度 確認プレテストスクリプト
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 東京都教育委員会は2022年2月17日、2021年度(令和3年度)までの東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)事業の取組状況および2021年度の結果について発表した。初めて都内公立中学校等全校を対象に実施したESAT-Jの平均スコアは前年度(2020年度)より0.3ポイント減の53.7となった。

 ESAT-Jは、中学生の「話すこと」の能力を測ることを目的に、都教育委員会と試験の実施・運営に実績のある事業者が共同で開発・実施する新たな学力テスト。2019年度に都内公立中学校のうち抽出校77校、約8,000人を対象に初めて実施。2020年度は同抽出校101校、約9,200人を対象に実施し、出題内容の妥当性や採点の精度、Web申込みや外部会場等の運営面を検証した。これらを踏まえ、2021年度は都内公立中学校等全592校、約6万4,000人を対象に実施。初の全校規模での実施を通して、申込みから結果返却までのフロー、危機管理、感染症対策等の検証等を行った。

 出題形式は、PartA「英文を読み上げる」、PartB「質問を聞いて応答する・意図を伝える」、PartC「ストーリーを英語で話す」、PartD「自分の意見を述べる」。それぞれのPartでコミュニケーションの達成度、言語使用、音声の観点から評価し、スコアを算出した。100点満点中の平均スコアは、2021年度が53.7。2020年度は54.0、2019年度は54.5。国際的な語学習得レベルを測るCEFRに換算すると、学習はじめの初学者(英検5~3級相当)に該当するCEFR A1レベル以上の生徒が8割を超えた。

 2021年度の結果を評価の観点からみると、コミュニケーションの達成度では、慣れ親しんだ表現で聞かれたり解答したりすることにおいては相手が必要とする情報を伝えることができているものの、「客観的な事実を既習の語彙・表現を活用して伝える」「意見を事実と区別して述べること」等に課題がある。言語使用では「順序立ててわかりやすく伝える」「複数の文を使って話す」、音声では「リズムやイントネーション」に課題がみられたという。

 2022年度のESAT-Jは、都立学校や民間施設等を会場に2022年11月27日に実施。受験できなかった場合の予備日は12月18日。東京都教育委員会は、2022年度の結果から2023年度東京都立高等学校入学者選抜への活用を開始する。
《畑山望》

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