文部科学省は2025年5月28日、「各都道府県における高等教育の現状に関する調査研究」の報告書を公開した。各都道府県ごとの大学数や大学進学率など基礎データを一覧で掲載したもので、2040年の大学進学率は最多の東京都80.5%に対し、最少の山口県は38.5%と推計された。
この報告書は、各都道府県における高等教育の基礎データをまとめたもの。18歳人口、高校等卒業者数、大学・短大・専門学校進学率、大学数、入学定員、大学入学者数、自県進学率、県外から流入、県内から流出、県内高校卒者の大学進学先、県内大学入学者の出身高校所在地などを都道府県別で掲載している。なお、入学定員以外は文部科学省「学校基本統計(2023年度)」をもとに、一部データは二次利用に基づき補正、入学定員は同省が再集計したデータとなる。
東京都の2023年基礎データをみると、18歳人口は10万2,330人、大学進学者数は7万9,430人、大学進学率は77.6%。都内の大学数は132校(国立10校、公立1校、私立121校)、入学定員総数は14万5,060人。他県からの流入が多く、7万7,656人増加した。自県進学率は68.3%。2040年の大学進学率は男女共に80.5%と推計され、さらに上昇することが示唆された(都道府県別・男女別で2019~2021年度の進学率の前年からの変化幅のデータを用いて推計)。
一方、2040年の大学進学率は、東京都のように上昇すると推計される地域ばかりではなく、青森県、栃木県、静岡県、広島県、山口県、福岡県、熊本県、鹿児島県、沖縄県などで減少すると推計された。山口県は、2040年の大学進学率が47都道府県中、もっとも低く38.5%と予想。2023年の大学進学率42.5%から、さらに4ポイント減少すると推計された。
文部科学省のWebサイトでは、報告書「各都道府県における高等教育の現状に関する調査研究」をPDFとExcelの2種類のファイルで公開している。