東京都教育委員会は2025年5月22日、2024年度中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の実施状況を公表した。2024年度は1年生6万7,743人、2年生6万8,236人、3年生7万741人が受験。学年が上がるにつれてCEFR-Jレベルが着実に上昇していることがわかった。
ESAT-Jは、中学校の授業で学んだ英語で「どのくらい話せるようになったか」を測るためのスピーキングテスト。2022年度から都内公立中学校3年生を対象にした「ESAT-J」をスタートし、2023年度から1年生対象の「ESAT-J YEAR 1」、2年生対象の「ESAT-J YEAR 2」を開始。2024年度からは、3年生対象のテスト名称を「ESAT-J YEAR 3」に変更した。3年時のテスト結果は、東京都立高校入学者選抜の評価資料として用いられる。
2024年度は、「ESAT-J YEAR 1」「ESAT-J YEAR 2」を2025年2月から3月にかけて実施し、中学1年生6万7,743人、中学2年生6万8,236人が受験。「ESAT-J YEAR 3」は11月24日(予備日12月15日)に行われ、7万741人が受験した。
出題形式は、PartA「音読」、PartB「会話」、PartC「イラストの説明」、PartD「ナレーション」の4項目。「YEAR 3」は、PartC「ナレーション」、PartD「ショートスピーチ」。目標とするレベルは、中学1年生がCEFR-JのA1.1とA1.2レベル、中学2年生がCEFR-JのA1.2とA1.3レベル、中学3年生がCEFR-JのA1.3とA2.1レベルに設定され、各テストの目標レベルに到達しているかどうか3段階で総合的に評価した。
その結果、学年が上がるにつれて、CEFR-Jレベルは着実に上昇。中学3年生は目標レベルであるA1.3が31.6%、A2.1が20.7%、さらに最上位のA2.2も10.5%あった。2、3年生の経年変化でも、全体の分布は前年よりCEFR-Jでそれぞれ1段階程度上昇。3年生の平均スコアは、前年度比3.1点増の68.3点。3年生のESAT-J GRADE「B」以上の割合は6割を超え、3割以上の生徒が「A」と評価された。
2025年度のESAT-J YEAR 3は、5月に実施要項を公表、6月に中学校対象の説明会を実施予定。本試験は11月23日、追試験・再試験(予備日)は12月14日に。ESAT-J YEAR1・YEAR2は、2026年2月から3月にかけて、各中学校で実施される。
東京都教育委員会では、実施概要や結果概要のほか、学年ごとの出題の狙い、授業改善に向けたポイントなども資料に取りまとめて公開している。