日本英語検定協会(以下、英検協会)は2025年6月2日、同協会が推進する「生涯学習プラットフォーム(商標登録出願中)」の開発に関して、宇都宮大学との協力協定を締結したと発表した。
「生涯学習プラットフォーム」は、学習者が各ライフステージにおいて蓄積する学習履歴や成績情報、資格証明をデジタル上で一元管理することを目的としたプラットフォーム。教育現場における負荷軽減や学習者本人にとっての利便性だけではなく、社会全体としての意義(教育機関の連携強化、地域人材育成の促進、就職活動の効率化など)を追求するという理念のもと、英検協会が開発を進めている。
宇都宮大学は、このビジョンに賛同し、学生の利便性向上と卒業後の活躍を支援するため、今回、同協会との連携を決定し、同大が有する知見を提供することで協力する。将来的には全国の大学等でも広く活用できる汎用性の高いプラットフォームとして構築できるよう開発に協力するとしており、実現すれば、大学入試出願書類や大学発行証明書のデジタル化が進み、「マイウォレット」による証明書の一元管理が可能になる。
英検協会では、これまで学習履歴の一元管理を目的とした「生涯学習アカウント」と英検資格の「デジタル証明書」を提供。「デジタル証明書」は、累計発行枚数が1,000万枚を超え、多くの受験者や教育機関が利用。2025年度からは大学入試で証明書の提出・確認作業の簡略化にも着手した。英検協会によると、今回の「生涯学習プラットフォーム」は、この「生涯学習アカウント」と連携した新サービスとして展開するものだという。
宇都宮大学の池田宰学長は、「学生が学習成果をより効率的に管理・活用できるシステムが開発できれば、キャリア形成にも大きく資するものと考えています」とコメント。英検協会とのプラットフォーム開発に期待を寄せている。
なお、「生涯学習プラットフォーム」「生涯学習アカウント」「英検」の名称およびロゴは、日本英語検定協会の登録商標または商標となる。