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中学校35人学級の導入を検討…骨太方針を閣議決定

 政府の経済財政諮問会議は2021年6月18日、「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)」を閣議決定した。中学校への35人学級導入の検討、災害時等にオンライン教育に移行できる態勢を年内に全国で整えること等を盛り込んでいる。

教育行政 文部科学省
経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)概要
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 政府の経済財政諮問会議は2021年6月18日、「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)」を閣議決定した。中学校への35人学級導入の検討、災害時等にオンライン教育に移行できる態勢を年内に全国で整えること等を盛り込んでいる。

 「経済財政運営と改革の基本方針2021(骨太方針2021)」は、経済財政諮問会議での答申を経て閣議決定された。成長を生み出す原動力として、「グリーン社会の実現」「官民あげたデジタル化の加速」「日本全体を元気にする活力ある地方創り」「少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現」の4つを掲げている。

 このうち、「少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現」は、「結婚・出産の希望を叶え子育てしやすい社会の実現」「未来を担う子供の安全の確保のための環境づくり・児童虐待対策」で構成。子供に関するさまざまな課題に総合的に対応するため、年齢による切れ目や省庁間の縦割りを排した新しい行政組織の創設に向けて早急に検討に着手する。また、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律に基づく取組みを着実に進め、教育・保育施設等や子供が活動する場での子供の安全確保のため、海外の先進事例を踏まえて課題を検討する。

 4つの原動力を支える基盤づくりの1つには、「デジタル時代の質の高い教育の実現」をあげ、デジタル教科書の普及促進、小学校における35人学級や高学年の教科担任制の推進、外部人材の活用等、GIGAスクール構想と連動した教育のハード・ソフト・人材の一体改革を推進することを盛り込んでいる。

 中学校への35人学級の導入を検討することにも触れ、「GIGAスクール構想や小学校における35人学級等の教育効果を実証的に分析・検証する等の取組を行ったうえで、中学校を含め、学校の望ましい教育環境や指導体制の在り方を検討する」と明記。また、「感染症により対面教育が困難な地域を含め、災害等が生じた場合にいつでもオンライン教育に移行できる態勢を年内に全国で整える」と、目標期限を設けて記している。

 女性の活躍に関しては、IT分野をはじめとした理工系分野で女性の身近なロールモデルを創出し、女性教員の割合を向上する取組みを進める。学校推薦型選抜や総合型選抜への女子を対象とする枠の設定、女子学生向けのSTEAM教育拠点の整備等も盛り込んでいる。

 国立大学法人運営費交付金については、「客観・共通指標による成果に基づく配分の見直しをさらに進めながら、新たな配分ルールを本年度内に策定し、私学助成等を含めた大学への財政支援の配分のメリハリを強化する」と明記している。

 2022年度予算編成に向けては、「グリーン」「デジタル」「地方活性化」「子供・子育て」という4つの重点的な資源配分をメリハリ付けて行う。
《奥山直美》

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