新型コロナウイルス感染症について長期的な対応が見込まれるとして、文部科学省は2021年2月19日、「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」を改訂した。「出席・忌引等の日数」として扱う範囲をより明確にするなど、恒久的な記載に修正している。 「新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドライン」は、児童生徒が持続的に教育を受ける権利を保障していくため、学校運営の指針を示すもの。対象は、幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、専修学校高等課程。 今回、2020年6月の初版策定時における時限的な記載を恒久的な記載に修正。全国の教育委員会などに対し、改訂版のガイドラインとともに、おもな修正個所を取りまとめ、2月19日付で通知を出した。 改訂したガイドラインでは、感染の不安を理由に登校しないケースについて、指導要録上「出席停止・忌引等の日数」として記録し、欠席とはしないなど柔軟な取扱いも可能と記載。「出席・忌引等の日数」として扱いうる範囲をより明確に示している。 臨時休業の実施の考え方については、「地域一斉の臨時休業は、子どもの健やかな学びの保障や心身への影響の観点からも避けるべき」と明記。児童生徒や教職員の感染が確認された際も直ちに臨時休業を行うのではなく、保健所の調査や学校医の助言などを踏まえたうえで設置者が判断するなどとした。 学習指導に関しては、やむを得ず学校に登校できない児童生徒に関する記載を充実させ、2月19日に発出の通知「感染症や災害の発生等の非常時にやむを得ず学校に登校できない児童生徒の学習指導について」を参照するよう追記している。