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EdTech推進に向け新内閣へ緊急提言、経団連

 日本経済団体連合会(経団連)は2020年9月18日、EdTech推進に向けた新内閣への緊急提言を公表した。今後1年以内にすべての公立小・中・高校でEdTech活用を開始するため、ハード・ソフト・教育人材面での環境整備に向け、早急に実施すべき施策を提言している。

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 日本経済団体連合会(経団連)は2020年9月18日、EdTech推進に向けた新内閣への緊急提言を公表した。今後1年以内にすべての公立小・中・高校でEdTech活用を開始するため、ハード・ソフト・教育人材面での環境整備に向け、早急に実施すべき施策を提言している。

 経団連は、2020年3月に提言「EdTechを活用したSociety 5.0時代の学び ~初等中等教育を中心に~」を公表している。今回の緊急提言では、今後1年以内にすべての公立小・中・高校においてEdTechの実質的な活用を確実に開始するための財政措置など、早急に実施すべき施策を提言した。

 「新型コロナウイルスと学校教育」として、文部科学省が公立学校を対象に2020年6月23日時点で実施した調査結果をもとに「臨時休業を実施した設置者のうち半数以上が同時双方型のオンライン指導を受けることができず、デジタル教材もあまり活用していない」と指摘。教育格差の拡大を防ぐため、EdTech活用の早急な環境整備を強調している。

 「目指すべき学びの姿」では、EdTech活用はコロナ禍の緊急対応や教育機会の平等を保障するという側面だけでなく、Society 5.0時代に向けた中長期的視点でも取り組むべきものと説明。EdTech活用による教科教育の効率化や教員の校務負担軽減などで生まれた新たな時間をSTEAM教育やプログラミング教育などにあてることで「探究型学習」を充実化でき、With/Postコロナ時代に求められる人材を育むことができるとした。

 「必要となる環境整備」については、「ハード面」「ソフト面」「人材面」の観点から、速やかな環境整備が必要となる事項を提言。ハード面の整備では、国費投入による「高校生の1人1台端末整備」、経済的に困窮している家庭などへの「通信費用の手当て」、毎年の政府当初予算による「端末の整備にかかる諸費用の手当て」、予算執行状況の報告と執行結果の公表を含めた「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画予算の執行」を盛り込んでいる。

 ソフト面の整備では、「教育アプリの費用手当てとEdTech導入補助金の拡充」「デジタル教科書の無償化と完全移行」「オンライン授業における著作権料の負担軽減」の3点を記載。このうち、「教育アプリの費用手当てとEdTech導入補助金の拡充」については、自治体負担となっている教育アプリの費用を政府予算で複数年度にわたって手当てすべきとし、EdTech導入補助金を拡充することで、EdTechの普及を促進していくべきとした。

 人材面の整備では、ICT支援員やGIGAスクールサポーターなど「GIGAスクール構想を支援する人材確保のための予算の拡充」、スタートアップも含めた「EdTech企業による教員研修の支援」、新型コロナウイルスに対応したオンライン教育の指導法を教科ごと追記するなど「『教育の情報化に関する手引』の普及と充実」の3点を示している。

 経団連では今後、教育制度改革、教員の働き方改革・EdTech活用へのインセンティブ設計、教育関係者の役割分担、学校や家庭での学習データ活用、EdTech導入の効果検証方法や格差是正に向けた施策の検討など、中長期的に求められる施策について検討を進め、あらためて提言を行う予定だという。
《奥山直美》

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