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東京都多摩市、不登校児童生徒支援ICT教材に「すらら」採用

 すららネットは2020年7月1日、AI×アダプティブラーニング「すらら」が東京都多摩市の適応教室(ゆうかり教室)のICT教材として採択されたと発表した。不登校の児童生徒に学習支援の機会を提供する。

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「すらら」が東京都多摩市の適応教室(ゆうかり教室)のICT教材として採択された
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 すららネットは2020年7月1日、AI×アダプティブラーニング「すらら」が東京都多摩市の適応教室(ゆうかり教室)のICT教材として採択されたと発表した。不登校の児童生徒に学習支援の機会を提供する。

 AI×アダプティブラーニング「すらら」は、小学校から高校までの国語、算数・数学、英語、理科、社会の5教科を、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、ひとりひとりの理解度にあわせて進めることができるeラーニング教材。学校や学習塾、放課後等デイサービスなどで利用されている。

 文部科学省が発表した2019年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題」によると、2018年度の全国の小中学校における不登校児童生徒は過去最多となる16万4,528人。文部科学省は不登校児童生徒への対策として、「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」を定め、不登校児童生徒の学校外の場における学習活動を支援している。

 すららネットは不登校児童生徒の学習支援にも力を注いでおり、「すらら」による学習機会の提供、不登校の悩みを持つ保護者に対し、子どもが自分のペースで自宅学習を進められる勉強法を提案する「すららコーチ」によるサポートなど、多方向から子どもの学びと保護者を支援している。

 多摩市の適応教室は、何らかの要因で学校に登校できない状態にある多摩市の公立小中学校に在籍する児童生徒のための施設。本人の状態にあわせた学習指導やほかの生徒との交流などを意図した集団活動を通して、学校生活への復帰意欲の醸成や学校以外の居場所づくりなど、児童生徒にあわせた支援を行っている。

 不登校の児童生徒は、不登校の期間によって学習の定着度合いが異なる。また、適応教室に通うことができない児童生徒もいるという。そのような児童生徒の学習機会を確保するため、また定着度合いの異なる児童生徒がそれぞれにあった学習を行うため、2020年度は試行として適応教室に通う中学3年生を対象にオンラインICT教材「すらら」を導入した。

 不登校児童生徒のサポートは、教員経験者である適応教室の職員が行う。適応教室に通えない生徒の自宅での学習についてはスクールソーシャルワーカーが訪問もあわせて行うことで、必要に応じて保護者とも連携し、学習面と心理面でサポートしていく。
《外岡紘代》

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