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東京都教委、高度IT社会の工業高校の在り方を提言

 東京都教育委員会は2020年4月23日、「高度IT社会の工業高校に関する有識者会議」による提言を公表した。社会状況や産業構造の変化などを踏まえ、都立工業高校の役割、育成すべき人材像、変革に必要な視点などを提言している。

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提言「高度IT社会に相応しい創造へつなぐ、未来志向の工業高校の実現に向けて」の概要
  • 提言「高度IT社会に相応しい創造へつなぐ、未来志向の工業高校の実現に向けて」の概要
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 東京都教育委員会は2020年4月23日、「高度IT社会の工業高校に関する有識者会議」による提言を公表した。社会状況や産業構造の変化などを踏まえ、都立工業高校の役割、育成すべき人材像、変革に必要な視点などを提言している。

 「高度IT社会の工業高校に関する有識者会議」は2019年12月、都立工業高校の今後の在り方を検討するため、東京都教育委員会が設置。学識経験者や企業関係者、保護者など各界を代表する委員が、検討結果を「高度IT社会に相応しい創造へつなぐ、未来志向の工業高校の実現に向けて」と題した提言に取りまとめた。

 提言は、「Society5.0に向けた工業教育の変革」「工業教育の変革に必要な視点」の2章で構成。第1章では、社会状況の変化などを踏まえ、都立工業高校で育成すべき人材像について「ものづくりや技術の進歩を楽しむとともに、人のためになる創造的な活動で課題を解決しようとしたり、新しい価値を生み出そうとしたりする人材」と記述。都立工業高校の役割は「技術を学び続け、複雑化・多様化する社会的課題に向き合い、技術で人々の暮らしを豊かにするエンジニアとしての素地を育成する」とした。都立工業高校で育成する専門性や基礎的な素養などもまとめている。

 第2章は、「“楽しい!”を実感できるものづくりへ」「基盤となる技術の定着のために」「IT・データスキルを身に付けてものづくりに活用」「工業高校の魅力強化・発信」という4つの視点から、工業教育の変革に必要な視点を整理。「資格取得やコンテスト参加などを奨励」「ベンチャー企業の経営者やエンジニアから直接学ぶ機会を設ける」など、具体例を交えて重要事項を取り上げている。
《奥山直美》

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