文部科学省は2026年10月22日、教職課程を履修しなかった社会人を対象に、大学院で1年程度の実践的な学修を通じて、幼稚園・小・中・高校の普通免許状(一種相当)を取得できる新たな教育課程を創設する方針を示した。在学中から非常勤講師などとして学校現場で働くことも想定している。
教員のなり手不足が深刻化する中、文部科学省は、大学の教職課程を履修しなかった社会人らの教員への入職を促す制度改革案を検討している。10月22日に開催された中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会(第164回)では、7月に公表した中間まとめで検討段階にあった案を具体化し、内容を変更・整理した。
対象者は、学士号をもち、社会人としての「強み・専門性」を有する人。実務経験などを「強み・専門性」として20単位分評価し、修得済みとみなすことで、最短1年程度で普通免許状(一種相当)を取得できる仕組みとする。対象校種は、幼稚園・小・中・高校のすべてとすることを明記した。
在学中から学校現場で非常勤講師や学習支援員などとして、週30時間程度勤務し、給与・報酬を得られるようにする。生活費や受講料の負担を軽減するため、教育訓練給付金の対象とすることも検討している。
さらに新教育課程で普通免許状を取得して学校現場に入職後3年間の実務経験を積み、追加で大学院で15単位を修得することで、上位の「専修免許状」も取得できる。
免許状については、以前の案では「特別な免許状(仮)」を授与する方向で検討していたが、恒久性と全国で通用する資格としての位置付けを重視し、「普通免許状(一種相当)」が妥当と整理した。従来の教職課程に対する例外的な取得ルートとして、法制度の改正を目指す。
制度の運用面では、大学教員が受講生を継続的に支援する体制を整えるとともに、入職後の給与水準についても、前職の勤務年数などを十分に考慮できるよう別途検討する方針を示した。大学院の受講者選考では、大学と教育委員会が連携し、修了後の教員採用を見据えて選考を行う仕組みを盛り込んでいる。











