文部科学省は、教育施策の基礎資料となる「子供の学習費調査」の2027年度(令和9年度)以降の対応方針を取りまとめた。保護者による文部科学省への直接回答や調査周期の見直し、対象校の拡大などを進め、学校・自治体の事務負担軽減と有効回答率の維持・向上を目指す。
「子供の学習費調査」は、学習塾費などの学校外活動費を含め、保護者が子供の教育のために支出する経費を把握する唯一の公的統計。1994年度調査から、保護者が紙の調査票を記入し、調査実施校が回収して自治体へ提出する方式で隔年で実施。調査結果は、高校生等奨学給付金や就学援助制度など、教育支援施策の基礎資料として活用されている。
新たな対応方針では、2027年度以降、保護者が文部科学省へ直接回答(郵送など)する方式に変更するほか、調査周期をこれまでの2年ごとから3年ごとへ見直す。
調査対象校については、近年の教育ニーズや学校種の多様化を踏まえ、幼保連携型認定こども園(公立・私立)と特別支援学校(公立の小学部・中学部・高等部本科)を追加する方向で検討を進める。これら2つの学校種については、2027年度に試行調査を実施し、調査項目などを精査したうえで本格実施へ移行する予定。
また、2030年度(令和12年度)調査以降は、調査対象校についても文部科学省が全国の学校から直接抽出する方式へ変更し、自治体の事務負担軽減を図る方針としている。
保護者が文部科学省へ直接回答する方式への変更にともない、有効回答率の維持・向上が課題となる。このため、文部科学省は学校へ回答状況を効果的に共有する仕組みを検討。学校には、共有された情報をもとに未回答の家庭へ回答を呼びかけるなど、統計の質の確保に向けた協力が引き続き求められる。








