松本洋平文部科学大臣は2026年7月10日の記者会見で、次期学習指導要領における小・中学校の情報教育の拡充について、AIをはじめとする情報技術の急速な浸透や、SNSを介した偽・誤情報の拡散への懸念を踏まえ、「情報活用能力の抜本的な向上」は、これからの社会を担う子供たちに求められる資質・能力を確実に育成するうえで大きな意義があるとの考えを示した。
会見では、7月8日に開かれた中央教育審議会の総則・評価特別部会で、小学校の総合的な学習の時間に付加する情報の領域や、中学校に創設する情報技術科において、メディアリテラシーやAIをはじめとする情報技術に関する内容を大幅に充実すること、またそれに伴い必要となる授業時数の考え方などについて議論が行われ、おおむね合意を得たと説明した。
一方、新たな教科・領域を全国の学校で確実に実施していくには、教師に新たな専門性が求められることや、技術科の免許を有する担当教員の不足など、指導体制上の課題があるとした。文部科学省では、すでに着手している学習者用教材の開発、オンラインによる全国規模の免許法認定講習に加え、今後、すべての小・中学校担当教員の指導力向上に資する研修や、免許制度のあり方の検討にも着手する方針を示した。
夏期休業を前に、子供のSNSを含むインターネット利用についても言及した。松本大臣は、夏休みは日常とは異なる環境のもとで多様な学びや特別な体験に触れる機会だとする一方、SNSを含むインターネットの長時間利用により、青少年の日常生活に支障をきたす懸念が指摘されていると説明。楽しく有意義な夏休みを過ごすため、インターネットなどの適切な利用を心がけるよう呼びかけた。
このほか、小学校での男女別の着替えをめぐる報道については、体育授業にかかる着替えでは、児童生徒の発達段階やさまざまな状況を踏まえ、心情やプライバシーに配慮した対応が必要だと述べた。スポーツ庁では、各教育委員会の体育担当者が集まる会議などで、男女別に更衣できるよう配慮することなどについて、学校の実情も踏まえた適切な対応を呼びかけているという。今後は各教育委員会などを通じて情報収集し、必要な対策を取る考えを示した。
夏期休業期間中の学校給食施設の活用については、成長期にある子供へ栄養バランスの取れた食事を提供することは重要だとしたうえで、長期休業中は保守点検や修繕、大規模清掃が行われることが多く、実施日程の調整や衛生管理、清掃、原状復帰などの課題があると説明した。一方で、夏期休業期間中に給食センターを開放し、児童生徒に昼食を提供している自治体の事例もあるとし、地域の実情に応じて子供が必要な栄養を確保できるよう、こども家庭庁など関係省庁と連携して対応するとした。
このほか、冒頭では、スポーツ・健康産業の展示イベント「SPORTEC2026」の視察と、運動・スポーツを活用した「健康インフラ」構築パッケージの公表にも触れた。また、日本科学未来館と墨田区立文花中学校夜間学級を視察し、科学技術の最先端に触れる機会を提供する現場の取組みや、多様な生徒の思いに沿って対応する夜間中学の役割を確認したと述べた。







