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大学ファンド、2025年度は過去最高益3,158億円…JST公表

 科学技術振興機構(JST)は2026年7月3日、政府が創設した10兆円規模の大学ファンドの2025年度運用実績を発表した。当期純利益は前年度比約23.4%増の3,158億円となり、過去最高を更新した。

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運用開始以降の年度末運用資産額
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 科学技術振興機構(JST)は2026年7月3日、政府が創設した10兆円規模の大学ファンドの2025年度運用実績を発表した。当期純利益は前年度比約23.4%増の3,158億円となり、過去最高を更新した。

 大学ファンドは、日本の大学の研究力強化を目的とした10兆円規模の投資基金。2022年に運用を開始し、2024年度から運用益を活用した助成を本格化した。得られた収益は、国際卓越研究大学への支援のほか、博士課程学生の支援などに充てられている。

 2025年度は、世界的な株高や円安を背景に過去最高益を記録した。当期純利益は3,158億円(前年度比598億円増)となり、助成財源を着実に積み上げた。

 特にグローバル株式市場は、AI(人工知能)関連への投資期待を背景に堅調に推移した。米国の関税政策をめぐる不透明感や地政学リスクによる調整局面もあったが、分散投資とリスク管理により許容リスクの範囲内で運用を継続。年度後半の円安進行も外貨建て資産の評価益を押し上げ、収益を後押しした。

 資産別では、世界各国の企業に投資するグローバル株式が7,606億円増となった。このほか、各国の国債や企業の債券に投資するグローバル債券は2,103億円増、不動産やインフラなど株式・債券以外に投資するオルタナティブは2,113億円増だった。

 大学ファンドによる助成額は、本格的な支援を開始した2024年度からの累計で787億円に達した。国際卓越研究大学に認定された東北大学や東京科学大学への支援のほか、博士課程学生への支援、海外若手研究者の招へい支援など、次世代を担う研究人材の育成に重点を置いている。

 大学ファンド創設の背景には、欧米諸国との研究資金の大きな差がある。JSTの橋本和仁理事長は、AIの急速な発展を踏まえ、「資金力の差が計算資源の差となり、科学技術力の格差に直結する」と指摘し、日本の研究基盤を支える安定的な財源確保の重要性を強調した。

 大学ファンドは、2026年度末までに運用益3,000億円(実質)の達成を目標に掲げる。さらに、2031年度末までのできるだけ早い時期に基本ポートフォリオを構築し、「運用資産の3%+物価上昇率」を上回る収益を安定的に確保することで、日本の研究基盤を長期的に支えていく考えだ。

《川端珠紀》

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