文部科学省は2026年7月6日、2024年度(令和6年度)「国際研究交流の概況」の調査結果を公表した。国公私立大学、高等専門学校、独立行政法人などと諸外国との年間の研究交流状況をまとめたもの。海外への派遣研究者数、海外からの受入研究者数はいずれも、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ2020年度以降、回復基調が続いている。
調査は、国際交流推進施策に関する基礎資料とすることを目的に、文部科学省が毎年実施しているもの。2024年度調査は未来工学研究所に委託し、2024年4月から2025年3月までの状況を調べた。調査対象は国公私立大学、高等専門学校、独立行政法人など計931機関で、有効回答は839機関。回収率は90.1%だった。
海外への短期派遣研究者数は、前年度比9,154人増の11万5,767人。調査開始以降、増加傾向にあったが、2020年度にコロナ禍で著しく減少した。その後は再び増加に転じ、2024年度にはコロナ禍以前でもっとも多かった2018年度の7割弱まで回復した。中・長期の派遣研究者数は前年度比405人増の4,028人で、コロナ禍以前に近い水準まで回復しつつある。
海外からの短期受入研究者数は、前年度比1,567人増の1万6,039人で、回復基調が続いている。中・長期の受入研究者数は前年度比96人減の1万2,697人。2000年度以降、おおむね1万2,000人から1万5,000人の水準で推移しており、2020年度に大きく減少したものの、2022年度以降はコロナ禍前の水準に戻っている。
機関種類別にみると、短期派遣研究者数は、国立大学が前年度比5,249人増の6万2,860人、私立大学が同2,453人増の3万3,884人。中・長期派遣研究者数は、国立大学が同219人増の2,182人、私立大学が同110人増の1,334人だった。受入研究者数では、国立大学等が短期受入れの約8割、中・長期受入れの6割以上を占めている。
派遣研究者数の多い大学等研究機関は、総数では東京大学が8,888人でもっとも多く、ついで京都大学5,793人、東北大学4,552人、早稲田大学4,204人、大阪大学3,976人と続いた。短期派遣も東京大学が8,578人で最多。中・長期派遣は早稲田大学が371人で最多となり、京都大学358人、東京大学310人が続いた。
受入研究者数の多い大学等研究機関は、総数では京都大学が3,114人でもっとも多く、東京大学2,691人、東北大学1,789人、大阪大学1,162人、東京科学大学1,143人が続いた。短期受入れは京都大学が2,333人で最多。中・長期受入れは東京大学が1,093人で最多となり、早稲田大学1,072人、東北大学815人が続いた。
国・地域別でみると、派遣研究者数の多い上位3か国・地域は、総数でアメリカ2万1,385人、韓国1万702人、中国9,120人。受入研究者数は、中国5,305人、アメリカ3,113人、韓国2,125人の順だった。
文部科学省は、調査結果を今後の国際交流推進施策の企画・立案などに活用し、研究者の海外派遣や受入れの促進に取り組むとしている。調査結果の詳細は文部科学省のWebサイトで確認できる。










