倉敷芸術科学大学などを運営する加計学園は2026年5月25日、文化・社会の発展に寄与することを目的に、東京国立博物館と包括連携協定を締結した。同博物館が地方の大学と包括的な協定を結ぶのは初めて。今後両者は、加計学園がもつメディア映像技術などを生かし、遠隔地から博物館を体験できる新たな教育・研究プログラムの共同開発などに取り組む。
調印式は岡山市北区の加計学園創立50周年記念館で行われた。当日は、東京国立博物館の藤原誠館長が「幅広く国内の大学などと連携し、互いに研究活動をしたり、当館の専門性を踏まえた教育活動をしたりと、さまざまなことを今後やっていこうという流れの中で協定を結ぶことになった。この協定をベースに一層の連携を取りながら、ともに発展していければ大変うれしい」とあいさつした。
ついで、加計学園の加計役理事長が「遠隔であることをハンディキャップとするのではなく、むしろその特性を生かした新たな可能性として取り組みたい。本学園がもつメディア映像技術とのコラボレーションによって、東京国立博物館の新たな魅力や価値に光を当てることができるものと期待している」と述べ、協定書を交わした。
調印式に先立ち、東京国立博物館の河野学芸研究部長が「未来を拓く3A(Archaeology×Art× AI)-博物館と大学で共創する知と学びのフロンティア-」と題して特別講演を行った。河野氏は、博物館のさまざまな機能を説明するとともに、「無相関ストレッチ」という画像処理技術やAIのディープラーニングによる画像復元などによって、文化遺産の制作当時の有り様を復元することが可能であるとした。さらに、クラウド上に収蔵庫をつくり、空間コンピューティングなどのデジタル技術を駆使した「DIGITAL MUSEUM」構想について紹介した。講演のようすは、倉敷芸術科学大学にもオンラインで中継された。
今回の協定では、人的・知的・文化的資源の交流と活用を図り、学術研究と教育において連携・協力する。今後は、博物館体験可能なリモートプログラムの共同開発などにも取り組み、文化・社会の発展に寄与するとしている。









