静岡県は2026年3月に策定した、「静岡県教育振興基本計画2025→2028」を公表した。計画期間は2025年度から2028年度までの4年間で、2025年3月策定の「静岡県教育大綱」を踏まえた教育分野の基本計画に位置付ける。基本理念には「未来を切り拓く人材の育成と社会を生き抜く力を育む教育の実現」を掲げ、教育DXや探究的な学び、不登校支援、教員の働き方改革などを重点施策として推進する。
計画では、人口減少や少子高齢化、IT人材の不足、不登校児童生徒数の増加、教員採用試験志願者数の減少といった現状を踏まえ、予測困難な時代に求められる人材の変化や、教育の質向上のための環境整備などを県教育の課題として整理。県教育の持続的な発展に向けて、自ら課題を捉え解決につなげる力を持ち、未来を切り拓く多様な人材を育てていくことが重要との考えを示した。
基本計画における取組みの柱は、「未来を創造する力を育む教育の推進」「すべての人の学びを支え力を引き出す教育の推進」「地域ぐるみで取り組む教育の推進」「学びを支える基盤づくり」の4つ。さらに具体的な指標として、探究的な学びやSTEAM教育、グローバル人材の育成、不登校などの個別の教育ニーズに応じた支援、教職員の働き方改革の推進などを掲げ、予測困難な時代に対応できる人材育成を目指す。
「未来を創造する力を育む教育の推進」では、学校現場に関わる取組みとして、小中学校全学年での35人学級や教科担任制の導入推進、高校における探究コンソーシアムを核とした探究学習の推進を掲げる。また、高校生向けのAI活用型アントレプレナーシップ教育や、DXハイスクール指定校の展開などを通じ、高度デジタル人材育成を進める。
「すべての人の学びを支え力を引き出す教育の推進」では、不登校支援や多様な学びへの対応を重点施策に据えた。校内教育支援センター設置促進や「学びの多様化学校」の整備、フリースクールとの連携を推進するほか、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる相談体制強化を進める。教育に関する経済的負担の軽減にも引き続き取り組み、経済的理由に左右されない教育環境の充実を図る。
「学びを支える基盤づくり」では、教員採用試験の早期化や選考枠の新設、若手教員による説明会実施などを通じて人材確保を図る。加えて、働き方改革の推進や、県立学校での教育データ活用、生成AIやクラウドを活用した校務効率化、次世代校務支援システムの導入検討など、教育DX推進についても盛り込んだ。
また、今回の計画では「ウェルビーイング」の視点を重視。個別の取組みに関して具体的な年次数値目標を掲げているだけでなく、静岡県総合計画にあるウェルビーイングプランと成果指標を連動させ、県民の幸福度向上に向けた実効性の高い取組みを推進するとしている。










