東京都教育委員会は2025年12月24日、生成AIの特性や効果的な活用方法を学ぶための「生成AIリテラシー教材」を公開した。都内の公立学校における生成AI活用の基盤を強化し、児童・生徒と教職員のAI利用能力向上を図ることを目的としている。全都立学校での活用を推進することで、情報活用能力の育成や安全かつ効果的な生成AIの利用を目指す。
「生成AIリテラシー教材」は、生成AIについての基礎知識から活用のポイント、利用上の注意点まで体系的に学べる教材。生成AIの基本を学ぶ「動画教材」、生成AIの動作を疑似体験する「トライアルツール」、学んだことを確認するための「学習シート」の3種類で構成されており、児童・生徒が主体的に学習を進めることができる。
「動画教材」は、導入編に加え、基本編・注意編・活用編が公開されており、それぞれ5分程度で視聴することが可能。視聴後は「トライアルツール」を活用し、各動画教材のポイントにあわせてタブレットやスマートフォンなどで生成AIの動きを実際に擬似体験できる。学んだ内容は「学習シート」で確認し、生成AIリテラシーの定着を図る。教材にはスタンダード版とアドバンスト版の2種類が用意されており、活用レベルに応じて利用できる。
教材は、東京都の情報教育に関する事例や資料を掲載するポータルサイト「とうきょうの情報教育（情報教育ポータル）」で公開されており、無料で利用可能。児童・生徒向けに加え、教員向けの資料も用意されており、教材の全体構成や各教材のポイント、進め方の例などを確認できる。東京都教育委員会は、都立学校全校での生成AIの導入・活用を通じて、児童・生徒がAIを「道具」として適切に使いこなし、探究学習や課題解決に生かしていく力を育む方針を示している。
