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北海道公立高の配置計画が正式決定…2026年度に10校で学級増

 北海道教育委員会は2025年10月2日、「公立高等学校配置計画(2026年度~2028年度)」を公表した。先に発表した計画案からさらに検討を重ね、学級減や再編統合、募集停止などの計画変更に加え、新たに2026年度に10校で学級増を行うことなどが追加されている。

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北海道 公立高等学校配置計画(2026年度~2028年度)
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  • 北海道における中学校卒業(見込)者数の推移

 北海道教育委員会は2025年10月2日、「公立高等学校配置計画(2026年度~2028年度)」を公表した。先に発表した計画案からさらに検討を重ね、学級減や再編統合、募集停止などの計画変更に加え、新たに2026年度に10校で学級増を行うことなどが追加されている。

 公立高等学校配置計画は、中学生の進路選択に十分な検討時間を確保するため、毎年度3年間の具体的な高校配置計画とその後4年間の見通しを示したもの。北海道教育委員会では、地域の実情などを考慮し、定員調整や再編整備などを行うとともに、多様なタイプの高校づくりを推進している。今回、6月3日に発表した計画案を踏まえ、2026年度~2028年度の公立高等学校配置計画として公表した。

 今回の計画によると、北海道内の中学校卒業者数は2026年に3万9,836人、2027年に3万9,084人、2028年に3万8,043人となる見込み。計画案の段階から数人程度前後した。中学校卒業者数は年々減少傾向と推計され、それにともなう全日制公立高校の定員は、2026年度が2万9,116人、2027年度が2万8,836人、2028年度が2万8,516人。当初の計画案から400人程度定員増となっている。

 6月3日公表の計画案のおもな内容としては、2026年度に芦別、上川、池田の3校を地域連携校とすること、2027年度に北見商業で学級数を1つ減らし学科転換を行うこと、また、市立札幌藻岩と市立札幌啓北商業を統合し新設校として8学級を設置すること、2028年度に小樽桜陽、苫小牧西、函館西、帯広緑陽、芽室で各1学級減とし、美瑛は募集停止とすることなどが示されていた。これらは、計画案から変更なく、正式な計画として今後実施されていくこととなる。

 一方、今回の計画で新たに次の変更が追加された。2026年度については、2025年度入学者選抜の第2次募集後に学級減となった16校のうち栗山、野幌、千歳北陽、静内、名寄、留萌、美幌、湧別、清水、中標津の10校について、中卒者数の状況を考慮し、それぞれ1学級増とすることを決定した。

 また、2028年度に計画されている旭川工業の学級減については、地域企業を支える専門技術者育成に向けた学科構成のあり方をさらに検討するため、決定時期を2026年度とすることが明記された。同じく2028年度に計画されている釧路商業と釧路明輝の統合による新設校については、釧路市内の高校配置全体を検討するための期間を置いたうえで、使用校舎を2026年度に決定することが盛り込まれた。

 募集停止は、2026年度の奈井江商業とニセコ(定時制)、2027年度の南茅部、2028年度の美瑛の4校で行う。

 北海道教育委員会では、配置計画を策定した後も中卒者数の急激な変動や私立高校の設置・廃止などにより進路動向が大きく変わった場合には再検討を行う方針を示しており、今後も地域の実情に応じた高校教育の再編整備が進められる見通し。

《畑山望》

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