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小中学校向けオープンバッジ管理サービス「エデュパスポート」提供開始

 インフォザインは2025年5月27日、小中学校を対象にしたオープンバッジ管理サービス「エデュパスポート」の提供開始をすると発表した。子供たちの多様な学習活動や成果を「オープンバッジ」として記録・管理し、個々の成長と主体的な学びを支援する。

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エデュパスポート(edupassport)
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 インフォザインは2025年5月27日、小中学校の児童生徒および教職員を対象にしたオープンバッジ管理サービス「エデュパスポート(edupassport)」の提供開始をすると発表した。子供たちの多様な学習活動や成果を国際標準規格のデジタル証明である「オープンバッジ」として記録・管理し、個々の成長と主体的な学びを支援する。

 GIGAスクール構想により、教育現場のICT環境が整備され、学習活動が多様化している。これにともない、従来の成績評価では捉えきれない探究的な学びや協働性、創造性といった非認知能力、日々の小さな努力・成長を可視化し、承認することが課題となっている。このような背景から、学習成果やスキルを信頼性高くデジタルで証明できる「オープンバッジ」の教育現場での活用に関心が高まっている。

 「エデュパスポート」は、オープンバッジ事業で実績をもつオープンバッジファクトリー社の技術を活用し開発された。児童生徒・教職員のための安全なオープンバッジ管理システムであり、児童生徒・教職員専用のバッジ管理サービスとして、小中学校に通う子供たちの学習成果や日々の努力、さまざまな活動の記録を国際標準規格のデジタル証明「オープンバッジ」として保管・活用するための国内向けサービスとなる。

 安全性とプライバシー保護を最優先に設計されており、児童生徒が安心してバッジの受け取りや管理を行える環境を提供する。さらに、国際標準規格のデジタル証明であるOpen Badges v2.0に準拠しているため、学校を卒業後も生涯にわたって持ち運び、活用できる。

 児童生徒にとっては、探究学習やボランティア活動など、自身の多様な活動や成長が「見える」ことで、自信と学習意欲の向上につながる。また、獲得したバッジを通じて自身の「ポートフォリオ」を作成することで自己理解を深め、主体的な学びや将来の目標設定を考えるきっかけになる。さらに、学校内外でのさまざまな学びや活動の記録を、卒業後も生涯にわたって安全に保管・活用できるという。

 教職員・学校にとっては、児童生徒ひとりひとりの「見えにくい頑張り」や個性を把握し、きめ細やかな指導や励ましにつなげることが期待できる。オプションの学校専用スペースを活用することで、学校・学年・クラス単位でのバッジ管理が可能になり、クラス運営や学年運営でバッジを活用できる。探究学習やPBL(プロジェクト型学習)など、新しい学習スタイルの記録・評価をサポートする。

 教育委員会にとっては、オプションの学校専用スペースを教育委員会が統括管理することで、管轄地域における統一的なバッジプログラムの設計・運用が可能になる。学校間の連携促進や優良事例の共有ができ、学校の枠を超えた学びや活動の支援につながる。児童生徒の多様な学びの状況をデータとして集約・分析し、教育施策の改善や効果測定に活用することが期待できる。

 対象は小中学校の児童生徒および教職員。おもな機能として、オープンバッジの安全な受領・保管・管理・共有、ポートフォリオ作成、オプションでの学校専用スペース機能などがある。利用料金は基本無料で、オプション機能や運用支援などについては別途案内される。

 「エデュパスポート」は、6月に開催される「NEW EDUCATION EXPO 2025」のインフォザインブース(ブース番号15)にて、デモンストレーションを交えて紹介される予定。東京会場は6月5日から7日まで、大阪会場は6月13日から14日まで開催される。

 インフォザインは2001年に設立され、2023年12月にオープンバッジファクトリー社と日本における独占販売契約を締結した。オープンソースとオープンスタンダードの可能性を信じ、これらを活用した教育の未来を創造することに取り組んでいる。

《風巻塔子》

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