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学びの多様化学校、設置促進に向け支援…文科相3/25会見

 あべ俊子文部科学大臣は2025年3月25日、記者会見を行った。「学びの多様化学校」の設置促進に向けた支援、教育無償化と国立大学の授業料標準額などについて説明した。

教育行政 文部科学省
あべ俊子文部科学大臣記者会見録(2025年3月25日)
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 あべ俊子文部科学大臣は2025年3月25日、記者会見を行った。「学びの多様化学校」の設置促進に向けた支援、教育無償化と国立大学の授業料標準額などについて説明した。

 文部科学省は、学びの多様化学校の設置を促進するため、2025年4月に開校予定の23校を新たに指定し、全国で合計58校となる。2027年度までにすべての都道府県と政令指定都市に1校以上設置するという目標に向けて進んでいるが、達成には厳しい状況であるとみられている。文部科学省は、2025年度予算案に学びの多様化学校の設置促進に必要な経費を計上し、設置運営に豊富な知識を持つ「学びの多様化学校マイスター」を教育委員会等に派遣する制度を来年度も実施する予定だという。

 また、東京大学は4月から入学する学部生の授業料を標準額の限度額である64万円に引き上げる。国立大学の機能強化に向けた議論が進む中、教育無償化の議論も国会で盛んに行われている。文部科学省は、経済的な理由で学生が学びを諦めることがないよう、授業料の減免や奨学金などの経済的支援を充実させてきた。2025年度からは多子世帯の学生等を対象に、所得制限なく一定の額まで大学等の授業料や入学金を無償とする法案が国会で議論されている。

 文部科学省は、教育の機会均等や少子化対策の観点から、法案が認められれば制度を着実に実施し、その効果を見定めつつ、高等教育費の負担軽減に取り組む方針である。また、国立大学の授業料のあり方については、国立大学法人等の機能強化に向けた討論会や国会での議論を踏まえ、ていねいに検討していく必要があるとしている。

《吹野准》

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