文部科学省は2024年10月16日、全国アントレプレナーシップ醸成促進事業の2023年度(令和5年度)業務報告書を取りまとめ公表した。学生向け人材育成プログラムの参加者は定員の約2倍となる354名から申込みがあり、出席率は81%と高水準で推移した。
2023年度の業務報告書は、2022年度科学技術人材養成等委託事業「全国アントレプレナーシップ醸成促進に向けた調査分析等業務」の一貫として実施。有識者委員会での取組み・議論内容や人材育成プログラム、海外大学のアントレプレナーシップ醸成に資する調査結果をまとめている。調査期間は2023年4月~2024年3月。
人材育成プログラムは2023年12月23日と24日に、全国の学生向けのプログラムを実施。申込者数は2日間で354名、出席率は前年度比37%増の81%、修了率は89%にのぼった。満足度は85%と高かった一方で、会場までの労力や単位互換不可・グループワークには一部課題の声もあがっている。
参加者に、アントレ教育で学んだ知識を生かして今後取り組みたい活動について尋ねた設問では、サークルや部活など普段の大学生活をより充実させたい学生と、起業を目指して活動したい学生が同数で最多となった。
フォローアップイベント(特別講演)の申込者数は602名。参加者は文系学部の学生が多く、学年別では1~3年が半数以上を占めた。今後取り組みたい活動について尋ねた設問では、起業を目指した活動や関心のある分野の研究・開発に取り組みたいと回答した学生が多く存在した。
一方、海外において先進事例を有するスタンフォード大学(アメリカ)、コペンハーゲン大学(デンマーク)、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)の3大学を対象として実施した調査では、アントレ教育に関する最新研究の持続的な情報発信が研究の促進に繋がること。加えて民間企業と大各研究者を連携させる取組みについては、政府による働きかけが重要であることなどが示唆された。
この事業では、全国の大学等において希望するすべての学生がアントレ教育を受講できる環境の実現に向けた検討・整理を進めることを目的としており、そのうえで全国規模の教育プログラムを中心としたプラットフォームの構築を目指すものとなる。2023年度~2024年度は実証結果を踏まえた、アントレ教育のプラットフォームの実践。2025年度~2026年度は持続的なアントレ教育プラットフォームの展開を目指す。
調査結果はPDFファイル232ページに取りまとめ、文部科学省のWebサイトで公開している。