大日本印刷（DNP）とJMC、レノボ・ジャパンは2025年1月、静岡県全35自治体の約800校に在籍する不登校の児童生徒に、3次元（3D）メタバースを活用した居場所と学びの場の提供を開始する。オンライン支援員、Web学習コンテンツなど、学びの選択肢を増やす目的。
静岡県教育委員会は2025年1月、公立学校に通う県内在住の不登校の児童生徒（2022年度は約9,400人）に対し、学校以外で新たな学びの場の1つとして、1人1台端末でアクセスできる仮想空間「しずおかバーチャルスクール」の設置を予定している。今回、「令和6年度バーチャルスクール構築等業務委託」としてJMCとレノボ・ジャパン、大日本印刷（DNP）の採択が決定した。
スクールでは、3Dメタバース内でオンラインによる「交流」「学習」「体験」の3つのキーワードで児童生徒に学びの場を提供。プロジェクト管理担当のJMCや、多数のパートナー・有識者と連携して、多彩なコンテンツでサポートするという。
1人1台端末で利用する多様な情報端末からでも、Webブラウザで快適に動く3Dメタバース空間を提供。空間への没入感が高いことで、児童生徒の参加意欲の向上につなげていく。児童生徒は、自分の分身となるアバターを40種類の中から自由に選び、動作させることで感情などを表現できるという。
また、3Dメタバース内には「学習用」「おしゃべり用」「展示用」など、多様な“場”の設置が可能。「面談用」では、周囲に音（会話）が聞こえないプライベート空間にするなど、 “場”に応じて、オンライン支援員が児童生徒に寄り添えるようにする。
さらに、児童生徒が3Dメタバースと現実社会を連動させて考えられる仕掛けとして、イベントや社会科見学などを実施。児童生徒同士の交流のきっかけとなるオンライン部活動なども行う。事業を通じて、子供たちの選択肢を広げる支援や新しい学び、社会とつながる空間を目指していくという。
