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【大学入学共通テスト2025】「情報I」必須は国立97%、公立44%

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2023年6月14日、2025年度入試情報に「国公立大 共通テスト『情報I』の設定状況」を掲載した。「情報I」の扱いを公表している大学のうち、国立は「必須」が97%を占め、公立は「必須」「他教科との選択」で半々に分かれている。

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国公⽴⼤ 共通テスト「情報I」の設定状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
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  • 2025年度(新課程)入試情報

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は2023年6月14日、2025年度入試情報に「国公立大 共通テスト『情報I』の設定状況」を掲載した。2025年度大学入学共通テスト(以下、共通テスト)から新教科となる「情報I」の扱いを公表している大学のうち、国立は「必須」が97%を占め、公立は「必須」「他教科との選択」で半々に分かれている。

 新課程に対応した2025年度入試では、共通テストの教科・科目の再編など、大掛かりな変更がある。その1つが、教科「情報」の追加。河合塾は今回、各大学が新教科をどう利用するか、大学公表資料から判明した6月上旬現在の状況を高校教員向けにまとめた。

 「情報I」の扱いを公表している大学のうち、国立大学は97%が「必須」としており、「他教科との選択」は3%、「利用しない」は0.1%と、ごく一部にとどまっている。一方、公立大学は「必須」44%、「他教科との選択」40%に分かれ、「利用しない」も16%を占めている。

 「情報I」の配点比については、比較しやすくするため、6教科8科目を課す大学に対象をしぼり、1,000点満点中100点(配点比10%)を基準に設定。国立大は、他教科より「情報I」の扱いが軽い「配点比が低い(10%未満)」が55%と半数を超えた。公立大は、「配点比10%(素点利用=特別扱いしない)」が55%と多数派。「配点比が高い(10%を上回る)」大学は、国立8%、公立0%と少数派だった。

 河合塾によると、国立大と公立大で傾向が異なるようにみえるが、6教科8科目を課すのは理系が多い影響であり、国公立間で傾向に大きな違いはないという。

 学部系統別にみると、「文・人文」「理」学系では「情報I」の配点比10%未満の大学は7割を占める。配点比10%を超える大学の割合が高いのは、文系では「社会科学」、理系では「工」「農」学系となっている。

 地区別では、配点比が10%未満の大学が北海道地区で89%、東海・北陸地区で78%を占める一方、関東・甲信越地区では10%(素点利用)が半数近くを占めている。

 国立難関10大学では、6校が「情報I」の配点を公表している。北海道大学は「情報I」の受験は必須だが得点化はせず、合否判定時に成績同点者の順位決定の際に利用する。九州大学(経済-後)も「情報I」の受験は必須だが、合否判定には「情報I」を除く上位2教科2科目の成績を利用。東京工業大学は、配点比10%(素点利用)で利用し、「情報I」を特別扱いしない。

 一方、東北大学、名古屋大学は「情報I」の配点比を低く設定。神戸大学、九州大学は、学部により「情報I」の配点比が分かれており、神戸大学(理-物理-前・後)の配点は5点と極端に低くなっている。6月上旬現在、東京大学、一橋大学、京都大学、大阪大学の4校は未公表となっている。

《奥山直美》

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