大学ファンドを通じて世界最高水準の研究大学の実現を目指す「国際卓越研究大学」について、文部科学省は2023年4月4日、公募結果を公表した。東京大学や早稲田大学等の10校から申請があった。今後、段階的に絞り込み、最終的には数校程度を認定する予定。
世界トップレベルの研究の展開等が見込まれる大学を「国際卓越研究大学」として認定し、10兆円規模の大学ファンドを活用して支援する制度。公募は、国公私立大学を対象に2022年12月23日より開始し、2023年3月31日に締め切った。
文部科学省によると、申請した大学は、申請順に早稲田大学、東京科学大学(仮称、統合する東京医科歯科大学と東京工業大学による共同申請)、名古屋大学、京都大学、東京大学、東京理科大学、筑波大学、九州大学、東北大学、大阪大学の計10校。
審査のため、文部科学省内には有識者会議を設置した。選定にあたっては、これまでの実績や蓄積のみではなく、世界最高水準の研究大学の実現に向けた変革への意思(ビジョン)と将来構想に基づき判断。審査においては、研究現場の状況把握や大学側との丁寧な対話を実施する予定だとしている。
今後、段階的に絞り込んだうえで、最終的には数校程度に限定して認定する計画。助成開始は2024年度(令和6年度)以降を予定している。
4月4日に会見した文部科学省の永岡桂子大臣は「制度の趣旨に基づき、世界最高水準の研究大学を実現するための挑戦的な計画となっているかという点をしっかり確認していきたい」と語った。