教育業界ニュース

【高校受験】埼玉県、入試改善に向け報告書を提出

 埼玉県公立高等学校入学者選抜の改善に向けて、埼玉県の入試改善検討会議は2023年3月20日、埼玉県教育委員会教育長に報告書を提出した。各高校の特色に応じた入学者選抜のあり方、中学3年間の多様な活動の評価等について協議結果をまとめ、報告した。

教育行政 教育委員会
入学者選抜の改善に関する情報
  • 入学者選抜の改善に関する情報
  • 埼玉県

 埼玉県公立高等学校入学者選抜の改善に向けて、埼玉県の入試改善検討会議は2023年3月20日、埼玉県教育委員会教育長に報告書を提出した。各高校の特色に応じた入学者選抜のあり方、中学3年間の多様な活動の評価等について協議結果をまとめ、報告した。

 入試改善検討会議は、教育長から委嘱を受けた有識者や教育関係者等23名で構成。2022年12月から2023年3月まで、全3回の会議を開き、今後の埼玉県公立高等学校入学者選抜のあり方について協議を重ねてきた。

 今回の第16次報告では、選抜の特色化について、2012年度(平成24年度)県公立高等学校入学者選抜から、入試を1回としてできるだけ遅い日程にしたことを「中学生の学習保障という観点から、おおむね評価できる」と説明。現行の1回の入試を基本としながら、選抜基準や選抜方法の見直しを図る等、一定の枠組みの中で各高校が特色を出せるような入試制度を検討する必要があるとした。

 選抜方法のあり方については、部活動の地域移行が検討課題とされる中、子供たちの活動の場が学校外にさらに広がっていくことが考えられ、中学校等において生徒の活動等をすべて把握することがより一層難しくなると想定。その一方で、高等学校入学者選抜では、中学生の多様な活動を多面的・多角的な観点から評価できるようにすることが望ましいとし、「調査書に限らず、入試全体の中で受検生の意欲や能力等をより一層評価できる選抜方法のあり方を検討する必要がある」と報告している。

 検討にあたっては、「中学校等が調査書に記載する内容」「自己評価資料や面接、小論文等の選抜方法」について検討する必要があることに配慮。新たな選抜方法を導入する場合は、評価方法を明確にし、志願者や保護者にとってわかりやすく透明性の高い選抜方法とすることにも配慮するとした。

 また、新しい制度による入学者選抜の実施にあたっては、その方法等について志願者、保護者、中学校、市区町村教育委員会等に広く周知を図る必要があるため、十分な周知期間を確保。入試改善を進めるにあたっては、中学校教育や高校教育に与える影響に十分配慮し、入学者選抜全体の業務量にも配慮する等、慎重に検討する必要があるとしている。

《奥山直美》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top