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4月以降の学校、マスク「着用求めない」文科省通知

 2023年4月1日以降のマスク着用の考え方について、文部科学省は3月17日、全国の教育委員会や学校設置者に通知した。児童・生徒・学生や教職員には、マスクの着用を求めないことを基本とする。登下校時に混雑した電車やバスを利用する場合等は、着用を推奨する。

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 2023年4月1日以降のマスク着用の考え方について、文部科学省は3月17日、全国の教育委員会や学校設置者に通知した。児童・生徒・学生や教職員には、マスクの着用を求めないことを基本とする。登下校時に混雑した電車やバスを利用する場合等は、着用を推奨する。

 政府の新型コロナウイルス感染症対策本部は、4月1日以降の新学期の学校教育活動にあたり、「マスクの着用を求めないこと」を基本とする考えをすでに決めている。今回、この決定等を踏まえ、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」を改定。内容や留意事項等を周知するため、全国の小中高校や大学等の設置者に事務連絡を出した。

 基本的な考え方として、学校教育活動や教育研究活動の実施にあたり、児童・生徒・学生や教職員にはマスクの着用を求めない。ただし、登下校時に通勤ラッシュ等の混雑した電車やバスを利用する場合や、校外学習等で医療機関や高齢者施設等を訪問する場合等は、マスク着用を推奨する。

 また、さまざまな事情でマスクの着用を希望する場合等もあることから、学校や教職員がマスクの着脱を強いることのないようにする。児童・生徒の間でマスク着用の有無による差別・偏見等がないよう適切に指導を行うよう求めている。

 入学式等の式典や行事でも、マスクの着用を求めないことを基本とする。国歌・校歌等の斉唱や合唱、複数の児童生徒によるいわゆる「呼びかけ」を実施するときは、「体の中心から前方1m程度・左右50cm程度を目安とした距離を確保すること」と記載。来賓や保護者等は、着席を基本とし、座席間に触れ合わない程度の距離を確保したうえで、「感染対策上での参加人数の制限は必要ない」と明記。運動会等の体育的行事や文化的行事でも同様に、保護者等の参加人数の制限は必要なく、感染対策上での実施内容の精選や時間短縮も不要とした。

 給食等の食事をとる場面については、引き続き、食事前後の手洗いを徹底し、飛沫を飛ばさないように注意。適切な換気の確保、大声での会話は控える、机を向かい合わせにしない、向かい合わせの場合は対面の児童生徒の間に一定の距離(1m程度)を確保する等の措置を講じることで「黙食」は必要ないとあらためて示した。

 さらに感染リスクが比較的高い学習活動とされるグループワーク、一斉に大きな声で話す活動、理科実験、合唱、調理実習等でもマスク着用を求めない。実施にあたっては、活動の場面に応じて一定の感染症対策を講じることが望ましいとし、場面ごと具体的な感染症対策も示している。

 大学に対しては、学修者本位の教育活動の実施と学生に寄り添った対応を講じることの重要性を指摘。学生の学修機会の確保やメンタルヘルスケア等について必要に応じ配慮する等、適切な対応を求めている。

《奥山直美》

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