川崎市教育委員会は2023年3月3日、2024年度(令和6年度)川崎市立学校教員採用候補者選考において、大学が推薦する3年生対象の特別選考を新設すると発表した。合格すると3年次に内定となり、2025年度(令和7年度)採用候補者名簿に登載される。
教員不足解消や人材確保を目的に教員採用候補者選考のあり方を見直す動きは、全国各地に広がりつつある。大学3年生を対象とした一次選考の前倒しや条件付き免除は、東京都や横浜市、相模原市等でも導入を決めている。
川崎市では、優れた人材、多様な人材のさらなる確保を図るため、2023年度に実施する2024年度教員採用選考試験より、大学が推薦する3年生を対象とした特別選考を新設する。合格すれば、大学3年次に内定を得ることができ、2025年度(令和7年度)採用候補者名簿に登載される。対象となる校種等・教科は「小学校」、対象大学は小学校一種普通免許状取得の課程認定を受けている大学。
大学が推薦する3年生を対象に5月より書類選考を始め、論文試験や面接試験を経て、10月中旬(予定)に合格者を発表予定。合格した大学3年生は2025年4月に川崎市立学校教員として採用予定となる。希望する合格者を対象に研修があり、採用に向けた手続き案内は2024年10月以降の予定。なお、不合格の場合でも翌年度の採用試験を受験でき、大学在学中に教員採用試験を受験できるチャンスが増えるとしている。
その他、大学4年生選考試験(大学推薦)の対象大学も拡大する。対象となる校種等・教科は「小学校」。小学校免許状取得の課程認定を受けている大学に加え、中学校免許状取得の課程認定を受けている大学で在学中に、提携している大学で小学校免許状取得できる制度がある大学にも対象を拡大する。
特別選考については、区分1(国公立学校正規教員経験者)、区分2(川崎市臨時的任用職員等経験者)、区分3(社会人・青年海外協力隊等経験者等)の条件を拡大。対象となる勤務経験の期間を「直近10年間で通算1年以上」に変更する。
2024年度川崎市立学校教員採用候補者選考試験は、第1次試験を7月上旬、第2次試験を8月中旬に実施予定。選考試験の詳細は、4月上旬に発表予定。大学3年生選考試験(大学推薦)の詳細は、対象となる大学に3月上旬に知らせるとしている。