教育業界ニュース

東京都教採選考、23年度より大学3年生の一次選考前倒し開始

 東京都教育委員会は2023年1月20日、2023年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)における選考方法の見直しについて公表した。教員人材確保の観点からより受験しやすい仕組みを目指し、一次選考を大学3年生等でも前倒しして受験できるよう変更する。

教育行政 教育委員会
大学3年生等の前倒し<選考スケジュール(例)>
  • 大学3年生等の前倒し<選考スケジュール(例)>
  • 東京都公立学校教員採用ポータルサイト「TOKYO STAGEー東京の先生になろうー」

 東京都教育委員会は2023年1月20日、2023年度(令和5年度)東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)における選考方法の見直しについて公表した。教員人材確保の観点からより受験しやすい仕組みを目指し、一次選考を大学3年生等でも前倒しして受験できるよう変更する。

 東京都では、教員採用選考の受験者減少等により教員確保が課題となる中、応募人員を増やすための新たな策として1月12日付で「教員確保策充実の方向性について」を公表。教員を増やす、減らさないための取組みについてまとめていた。

 これらの動きを反映し、今回、2023年度東京都公立学校教員採用候補者選考の選考方法の見直しについて発表。これまでの選考方法から、学生や社会人経験者、教員経験者等、教員を目指す多様な人が受験しやすい仕組みにするべく、採用選考方法の大幅な見直しを実施する。

 変更点は全部で5つ。1つ目の大きな変更点として、大学3年生等に前倒しで一次選考の教職教養と専門教養を受験できるようにする。3年次の選考で一定以上の点数を取った者を「選考通過者」とし、翌年度論文選考を受験。その合格者について二次選考を実施する。これにより、採用選考の勉強や教育実習等、多くの準備が求められる大学4年生の負担を軽減し、教員採用試験をより受験しやすくするねらい。なお、選考スケジュールは一般選考に準じて実施。3年次選考で不合格となった場合も翌年度受験ができる。

 2つ目として、例年10月中旬に発表していた合格発表を、民間企業の内定式(10月1日~)より早い9月下旬に変更。前倒しすることで受験者の進路決定を早め、民間企業へ流れていた人材の受験確保を目指す。

 その他、二次選考(面接)における集団面接の廃止、社会人特例選考における年齢要件を現状の40歳以上から25歳以上への緩和、東京都公立学校正規教員経験者の一次選考を免除するカムバック採用の導入を実施。受験者の負担軽減と受験対象者の拡大、中途退職者の復帰を促進する。

 各見直し項目の対象者等は、東京都公立学校教員採用ポータルサイト「TOKYO STAGEー東京の先生になろうー」に掲載。詳細な情報については、3月下旬に発表予定の「令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)実施要綱」で確認できる。

《畑山望》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top