文部科学省は2022年12月12日、年末年始の感染対策の考え方について、教育委員会等に事務連絡を出した。社会経済活動を維持しながら、医療のひっ迫を防ぐため、オミクロン株対応ワクチンの早期接種、帰省前後の検査等の感染対策を周知するよう求めている。
「年末年始の感染対策についての考え方」は、12月9日開催の新型コロナウイルス感染症対策分科会で取りまとめられた。今後の感染拡大にともない、社会経済活動を維持しながら、医療のひっ迫を招かないようにするため、年末年始の感染対策を示している。
感染対策のポイントは、「オミクロン株対応ワクチンの早期接種」「同時流行や感染拡大が生じた場合の医療ひっ迫防止」「十分な換気の実施等」の3点。重症化リスクが低い人(高齢者・基礎疾患のある人・妊婦・小学生以下の子供を除く)は、喉の痛みや発熱等の症状が出た場合、自ら抗原定性検査キットを使った検査を検討するよう求めている。
内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室では、年末年始期間中、特に帰省する場合には、地元で高齢の親族等と接する機会が多くなるため、帰省前や帰省先から戻った際に検査を受けるよう呼びかけ・周知している。12月24日から2023年1月12日までの年末年始期間中は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の検査促進枠における「ワクチン検査パッケージ・対象者全員検査等定着促進事業」により、全国1万3,000か所以上の検査拠点において無料で検査を受けることが可能。主要な駅や空港等で臨時の無料検査拠点を拡充するとしている。
文部科学省は、「年末年始の感染対策についての考え方」が取りまとめられたことを受け、全国の教育委員会等に12月12日付で事務連絡を発出。各自治体の衛生主管部局と連携し、状況に応じて必要な周知等を行うよう依頼している。内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室による「年末年始期間中に帰省される方への検査受検の呼びかけ」についても所管の学校等に周知するよう求めている。