三菱総研DCSは2022年10月26日、特別支援学校・学級向けコミュニケーションロボットサービス「Link&Robo for グローイング」の提供を開始する。端末ごとにカスタマイズも可能で、ひとりひとりに合った操作画面を作成できる。
「Link&Robo for グローイング」は、コミュニケーションロボットとの関わりを通じて、障がいのある子供たちが社会との接点を広げ、誰一人置き去りにしない社会の実現に貢献することを目的としている。全国には約1,100校の特別支援学校があり、年々その数や在学者数は増加している。支援が必要な子供たちにとって、「Link&Robo for グローイング」が頼りになる選択肢のひとつとなるよう普及を目指す。
「Link&Robo for グローイング」は、ロボットが一緒に学ぶことで、特別な支援が必要な子供たちの「できる」という前向きな気持ちを育むサービス。ロボットと話す・動かすことを通して、言葉を話すことによるコミュニケーションが苦手な子供たちの自己表現をサポートする。
学校の授業では、先生とロボットがタッグを組むことで、集団への参加意欲を高める。ロボットを自身の分身としたり、コミュニケーションの練習相手として使用。タブレット上のコミュニケーションカードやMicrosoft PowerPointの拡張機能を使って、ロボットをしゃべらせたり動かしたりすることで、子供たちの自己表現を支援する。教員がボタンを操作し、疑似的に対話を成立させる入門編をはじめ、社会生活を円滑に過ごすための日常会話の練習や、面接の練習等として活用できる。対話のようすはロボットの視線で録画でき、より効果的な振り返りが可能。
4つのアプリケーション(プレゼンRobo、アバター、クイズ/かるた、おしゃべり)で、オリジナルのコンテンツも作成できる。利用シーンや子供たちの状態にあわせて、自由な使い方ができるのも特徴となっている。
アイデアを共有し、新たな活用方法を発見する利用者限定のポータルサイトを用意。適用事例の情報だけでなく、実際に使用したアプリケーションのオリジナルコンテンツを入手することもできるので、すぐに試すことができるという。価格はオープン価格。詳細はWebサイトにて公開している。
すでに、神奈川県横浜市の公立中学校の個別支援学級にて学習支援を目的としたコミュニケーションロボットを設置した他、横浜市「障害者のスポーツや文化活動の充実、施設の利便性向上」の実証プロジェクトに採択されている。
三菱総研DCSは、1970年の創立以来、銀行・クレジットカード等金融関連業務で実績を有するIT企業。2015年にはインターネットを通して学校と受験生を繋ぐ入試関連サービス「miraicompass」を構築し、学校向けのイベント予約、資料請求、インターネット出願等のサービスを提供している。