東京都教育委員会は2022年3月10日、各校に期待される社会的役割等を示した都立高校等の「スクール・ミッション」を公表した。各校はスクール・ミッションで示された「目指す学校像」を踏まえ、スクール・ポリシーを策定する。 スクール・ミッションとは、各学校が育成を目指す資質・能力を明確化し、期待されている役割や目指すべき学校像を示すもの。国は、2021年3月に学校教育法施行規則を改正。「設置者が各高校に対し、各校の社会的な意義をスクール・ミッションとして示すこと」とし、各高校にスクール・ポリシーの策定・公表を義務付けている。 東京都教育委員会は今回、現在の「目指す学校像」をもとに各学校のスクール・ミッションを示した。各学校は、スクール・ミッションを踏まえ、スクール・ポリシーとして2022年4月、育成を目指す資質・能力に関する方針「グラデュエーション・ポリシー」、教育課程の編成と実施に関する方針「カリキュラム・ポリシー」、入学者の受入れに関する方針「アドミッション・ポリシー」という3つの方針（ポリシー）を策定する予定。 スクール・ミッションの内容は、「育成すべき人材像」「人材育成の手法や方向性」「社会的な意義」等、おもに学校を特色づける内容。たとえば、日比谷高校のスクール・ミッションは「自主自律、文武両道の精神を貫くとともに、学問の本質に触れる楽しさや知的好奇心を喚起するさまざまな取組みを行い、21世紀を逞しく切り拓くグローバル・リーダーとして活躍する人材を育成します」。 東京都で6番目のチャレンジングスクールとして、2022年4月に開校する小台橋高校は「生徒ひとりひとりが安心して学ぶことができる時と場を提供するとともに、志をもって入学した生徒に対し、多様で柔軟な教育を実施し、不確定な未来を生き抜くための幅広い総合的な学力を身に付けた人材を育成します」と示している。 各学校では、スクール・ポリシーとスクール・ミッションをWebサイト、校内掲示、学校案内、学校経営計画等を通じて周知。達成に向けて取組みを進めていく。
