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大阪市「中学生チャレンジテスト」課題発見・自習で学力向上傾向

 大阪市教育委員会は2021年11月19日、2021年度の「中学生チャレンジテスト(3年生)」の結果概要を公表。生徒アンケートと学力のクロス分析によると、自ら課題を見つけ家で勉強している生徒や平日のスマートフォン等使用時間が短い生徒が教科平均点が高い傾向にあった。

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令和3年度 中学生チャレンジテスト(3年)の結果概要
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 大阪市教育委員会は2021年11月19日、2021年度(令和3年度)の「中学生チャレンジテスト(3年生)」の結果概要を公表した。生徒アンケートと学力のクロス分析によると、自ら課題を見つけ家で勉強している生徒や平日のスマートフォン等使用時間が短い生徒のほうが教科平均点が高い傾向にあった。

 大阪府教育委員会では、生徒の学力を把握・分析することで教育施策および教育の成果と課題を検証し、その改善を図ることを目的に2016年度から「中学生チャレンジテスト(3年生)」を実施。保護者や市民に教育に関心をもってもらい、子供の学力向上に向けた協力体制を築くことを目的に調査結果の概要を公表している。

 2021年度の中学生チャレンジテストは9月2日に実施。大阪市内の中学校103校において、3年生1万1,024人を対象に行った。国語・数学・英語・社会・理科の学力に関する調査の他、学習状況に関する調査(生徒アンケート)も実施している。

 各教科100点満点のテストで、平均点は国語が65.6点(参考:大阪府65.8点)、数学が46.9点(同48.1点)、英語が52.9点(同53.2点)、社会が47.5点(同48.2点)、理科Aが42.0点(同43.2点)、理科Bが42.9点(同41.0点)、理科Cが42.6点(同43.0点)。

 理科Bのみ大阪府の平均点を上回ったが、それ以外の教科では大阪府の平均点を下回った。無解答率は、数学がもっとも高く10.7%、ついで国語が7.3%。年度間の相対的な比較ができるよう、大阪府平均を100として統計的に計算した「標準化得点を活用した経年分析」によると、2021年度(中学3年生)と2019年度(中学1年生)の個々の生徒の対応データ分析では国語と英語で上昇、数学で変化なしだった。

 生徒アンケートと学力のクロス分析によると、自ら課題を見つけ家で勉強している生徒のほうが教科の平均点が高い傾向がみられ、「あてはまる」生徒と「あてはまらない」生徒の点数差は国語で14.8点、数学で19.5点、英語で21.0点という結果に。また、携帯電話やスマートフォンを持っている生徒で、平日の使用時間が短い生徒のほうが教科の平均点が高い傾向にあった。

 2021年度「中学生チャレンジテスト(3年生)」の結果概要は、大阪市のWebサイトに掲載している。
《畑山望》

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