文部科学省は2025年6月4日、質の高い博士人材の育成を目指す「未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業」の申請状況を公表した。5月に申請を受け付け、北海道大や順天堂大など国公私立28大学(総合型18件、特色型10件)から申請があった。選定結果は9月上旬ごろ発表予定。
「未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業」は、「徹底した国際拠点形成(国際化)」と「徹底した産学連携教育」を通じて、豊かな学識と国際性、高度な実践性を身に付けた博士人材を育成する機能を高めるとともに、組織内の資源配分の見直しなどを通じて、質の高い博士人材の増加を図る大学院教育拠点の形成を目的とした事業。2025年度事業は、大学院博士課程を設置する国公私立大学を対象に、5月19日~23日に申請を受け付けた。
申請件数は28件(総合型18件、特色型10件)。研究科などを越えて変革を目指す総合大学の全学的な取組みを対象とする「総合型」は、北海道大学など国立15校、大阪公立大学など公立2校、私立は立命館大学1校。一定程度の規模の博士課程を備える大学で強みや特色の伸長を目指す全学的な取組みが対象の「特色型」は、一橋大学など国立5校、順天堂大学など私立4校、公立は名古屋市立大学1校が申請した。
大学連携による申請は2校。金沢大学は北陸先端科学技術大学院大学と連携して「総合型」に申請。電気通信大学は東京海洋大学と北陸先端科学技術大学院大学と連携して「特色型」に申請している。
今後、審査を経て9月上旬ごろに選定結果が公表される。選定件数は総合型が4件、特色型が2件。初年度の補助金上限額は、総合型が3億6,500万円、特色型が1億6,500万円で、最大7年間の支援を予定している。
◆2025年度「未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業」申請状況
【総合型】申請件数18件
北海道大学
秋田大学
筑波大学
千葉大学
東京科学大学
東京農工大学
新潟大学
金沢大学(北陸先端科学技術大学院大学)
名古屋大学
大阪大学
神戸大学
岡山大学
広島大学
山口大学
九州大学
大阪公立大学
兵庫県立大学
立命館大学
【特色型】申請件数10件
東京芸術大学
電気通信大学(東京海洋大学、北陸先端科学技術大学院大学)
一橋大学
山梨大学
奈良先端科学技術大学院大学
名古屋市立大学
芝浦工業大学
順天堂大学
東京医科大学
沖縄科学技術大学院大学