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【大学受験2021】個別試験のオンライン活用、一般選抜2.9%

 2021年度大学入学者選抜において、新型コロナウイルス感染症に対応するため個別試験でオンラインを活用した入試を実施した学部は、一般選抜2.9%、総合型選抜19.1%、学校推薦型選抜18.4%であることが2021年5月24日、文部科学省の調査結果から明らかになった。

教育行政 文部科学省
個別選抜においてオンラインを活用した入試の実施状況
  • 個別選抜においてオンラインを活用した入試の実施状況
  • 個別選抜においてオンラインを活用した入試の実施状況(国公私別)
  • オンラインを活用した入試の実施内容
  • 特定の志願者が不利益を被ることがないようにするための対応
  • 不正防止策
 2021年度(令和3年度)大学入学者選抜において、新型コロナウイルス感染症に対応するため個別試験でオンラインを活用した入試を実施した学部は、一般選抜2.9%、総合型選抜19.1%、学校推薦型選抜18.4%であることが2021年5月24日、文部科学省の調査結果から明らかになった。

 新型コロナウイルス感染症に対応するための個別試験におけるオンラインの活用状況に関する調査は4月6日~16日、学生募集停止の大学を除いたすべての国公私立大学775校を対象に実施し、全校から回答を回収。5月24日開催の第26回大学入試のあり方に関する検討会議において公表された。

 2021年度大学入学者選抜の個別選抜において、直接試験実施者と受験者が対面せずインターネットを活用してオンラインを活用した入試を行った学部は、一般選抜2.9%、総合型選抜19.1%、学校推薦型選抜18.4%。帰国生徒選抜や社会人選抜、留学生選抜等の「その他選抜」は20.4%だった。

 国公私立別に個別選抜でオンラインを活用した入試を実施した学部をみると、一般選抜は国立1.1%、公立4.8%、私立3.1%。総合型選抜は、国立9.3%、公立17.8%、私立20.5%。学校推薦型選抜は、国立7.2%、公立6.1%、私立21.4%。一般選抜では公立、総合型選抜と学校推薦型選抜では私立がもっとも割合が高かった。

 オンラインを活用した入試の実施内容のうち、オンライン面接を実施した学部は、一般75.0%、総合型選抜91.2%、学校推薦型選抜87.8%、その他選抜93.0%。オンラインで口頭試問を実施した学部は、一般選抜12.5%、総合型選抜39.9%、学校推薦型選抜37.9%、その他選抜31.9%。オンラインでレポート・小論文を実施した学部は、一般選抜23.6%、総合型選抜30.6%、学校推薦型選抜17.9%、その他選抜20.3%。

 特定の志願者が不利益を被ることがないようにするための対応として、サポートデスク等の連絡窓口を設置した学部は、一般選抜34.7%、総合型選抜39.7%、学校推薦型選抜44.2%、その他選抜31.4%。当日の時間繰下げで対応した学部は、一般選抜13.9%、総合型選抜40.8%、学校推薦型選抜43.5%、その他選抜17.6%。高等学校の端末を活用した受験を勧めた学部は、一般選抜16.7%、総合型選抜29.8%、学校推薦型選抜36.2%、その他選抜14.3%であった。

 オンラインを活用して入試を行った学部のうち、不正防止対策として選抜要項や学生募集要項等での注意事項の周知を行った学部は、一般選抜70.8%、総合型選抜74.5%、学校推薦型選抜76.9%、その他選抜72.2%。本人確認や環境確認を行った学部は、一般選抜30.6%、総合型選抜34.3%、学校推薦型選抜27.5%、その他選抜47.3%。

 AIによる顔認証システムや目線チェック、受験者本人や使用するパソコン画面の動画撮影等の監視システムを導入した学部は、一般選抜13.9%、総合型選抜1.3%、学校推薦型選抜2.4%、その他選抜0.7%。「その他」の例には、「出願書類の写真と本人とを照合」「誓約書の提出を求める」「試験実施者による録画」「Web会議システムのバーチャル背景禁止」等があげられた。

 資料ではこの他、自由記述によるオンラインによる入試を実施して良かった点や課題等についても紹介している。
《奥山直美》

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