ヤマハは2021年4月上旬、ICTを活用した音楽教育ソリューション「Smart Education System」の新商品として、小学校向けのデジタル音楽教材「うた授業」を発売する。3月下旬には、小学校での歌唱指導の授業アイデアをまとめた教員用の関連書籍も発売する。 「Smart Education System」は、小中学校をはじめとした学校の教育現場に向けてヤマハが展開する、ICTを活用した音楽教育ソリューション。今回、「Smart Education System」の新商品として、小学校向けのデジタル音楽教材「うた授業」を発売する。 「うた授業」は、小学校の音楽科の教育現場に最適な3つのメニューで構成。「音楽で遊ぼう」には最近注目の「常時活動」を具体的に実践できるコンテンツを多数収録し、「日本の歌を歌おう」には学習指導要領で定められている「歌唱共通教材」24曲をすべて網羅したコンテンツを収録。「いろんな歌を歌おう」には、シンプルな構成で児童でも取り組みやすい2パートの合唱曲を5曲選んでいる。小学1年生から6年生まで全学年をカバーする体系的な「うた」の授業が実践できる。 楽譜の色付け、テンポ・キー変更、リピート機能など、デジタルならではの豊富な機能と、34本の学習動画が、子どもたちのレベルにあった学びを提供。教材の楽譜や映像を大型モニターに映して授業を行うことで、先生は机間指導で子どもたちをきめ細かく見取ることができる。また、伴奏や実演が苦手な先生でもデジタル教材で音源を再生して代用できるなど、子どもも先生も無理なく自然に楽しめる歌唱の授業を可能にする。 オカメインコの「ピッチ」とネコの「ビート」のかわいいキャラクターが教材の至るところに登場し、授業を楽しくわかりやすく進行。子どもたちの見取りポイントやデジタル教材を使った進行を解説した「活動案PDF」、言葉だけではイメージしにくい活動の実践動画も収録し、ピアノ伴奏付きの楽譜も同梱している。 また、音源にあわせて手をたたく、拍にあわせて座るといった、子どもたち自身が歌う必要のないコンテンツも多数収録。新型コロナウイルスの影響が懸念される中でも、安心して「うた」に関する授業を行うことができる。 一方、「『教える』から『学びを深める』うた授業へ~常時活動から歌唱共通教材、合唱へとつながる新しい学び方~」は、小学校での歌唱指導の授業アイデアをまとめた教員用の関連書籍。先生の日頃の指導の悩みを解決する歌唱授業のアイデアを126ページにわたって収録し、「常時活動」「歌唱共通教材・合唱曲」「ICTの効果的な活用」の3つを柱とした構成で、学習指導要領をベースに現在の教育現場で必要とされる学び方を具体的に提案する。 「協働的な学び」「体を動かす活動」「さまざまに試す」「比較する」「気付かせる」という5つの特徴的な学ばせ方も紹介。書籍で扱う楽曲は、デジタル音楽教材「うた授業」の収録曲をほぼ網羅しており、書籍で理解を深めながら、デジタル教材で実践的な授業を行うことが可能。文中のQRコードからデジタル教材に収録されている実践授業や学習動画を視聴することもできる。 デジタル教材と書籍の監修・執筆は、平野次郎氏(筑波大学附属小学校教諭、筑波大学非常勤講師)、岩井智宏氏(桐蔭学園小学校教諭)、松長誠(埼玉県所沢市立中央小学校教諭)という、第一線で活躍する3名の著名な小学校教諭が手掛けている。 デジタル教材「うた授業」は、2ライセンス方式(DVD-ROMパッケージ)と校内無制限ライセンス方式(ストリーミング配信)がある。価格は、2ライセンス方式が1万780円(税込)、校内無制限ライセンス方式が年間1万6,500円(税込)。関連書籍「『教える』から『学びを深める』うた授業へ」は2,420円(税込)。◆デジタル音楽教材「うた授業」【2ライセンス方式】発売日:2021年4月上旬予定提供形態:DVD-ROMパッケージ販売経路:教科書販売会社、楽器店、通販サイト(Amazon、楽天など)ほか価格:1万780円(税込)【校内無制限ライセンス方式】発売日:2021年4月上旬予定提供形態:ストリーミング配信販売経路:内田洋行が運営する教育コンテンツ配信サービス「EduMall」※別途「EduMall」の利用契約が必要価格:1万6,500円(税込)/年◆関連書籍「『教える』から『学びを深める』うた授業へ」発売日:2021年3月下旬予定販売経路:全国書店、楽器店、通販サイト(Amazon、楽天など)ほかサイズ:B5判ページ数:126ページISBN:978-4-636-97847-6価格:2,420円(税込)