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北海道、遠隔授業を本格スタート…2021年度は27高校に配信

 北海道教育委員会は、2021年度(令和3年度)から「北海道高等学校遠隔授業配信センター(仮称)」を設置し、地域の小規模な高校などへ遠隔授業の配信を本格的に実施する。2021年度の対象は27校。指導力の高い専任教員が、複数の高校に授業を同時配信する。

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2021年度(令和3年度)の受信校27校
  • 2021年度(令和3年度)の受信校27校
  • 北海道高等学校遠隔授業配信センターによる遠隔授業の配信
  • 北海道高等学校遠隔授業配信センターによる遠隔授業の配信
 北海道教育委員会は、2021年度(令和3年度)から「北海道高等学校遠隔授業配信センター(仮称)」を設置し、地域の小規模な高校などへ遠隔授業の配信を本格的に実施する。2021年度の対象は27校。指導力の高い専任教員が、複数の高校に授業を同時配信する。

 「北海道高等学校遠隔授業配信センター(仮称)」は、札幌市内の北海道有朋高等学校内に設置。小規模化した高校では教員数が少なく、大学進学など多様な進路希望に対応した教科・科目の開設が困難な状況にあることから、地域連携特例校や離島にある道立高校のうち、配信を希望する学校に教科・科目を選択してもらい、遠隔授業を配信する。

 2021年度の受信校は、夕張高校(空知管内)、松前高校(渡島管内)、羅臼高校(根室管内)など27校。新1年生から年次進行で配信を開始し、2023年度(令和5年度)に1~3年生の全学年に向けた配信体制が完成する。

 配信を担当するのは、指導力の高い専任教員。配信する教科・科目は、おもに習熟度別授業となる国語・数学・英語に関する科目。おもに選択授業となる理科のうち物理・化学・地学に関する科目、地理歴史・公民のうち世界史・日本史・地理・倫理、政治・経済に関する科目。生徒の多様な興味や関心に応える書道・音楽・美術。各校が配信科目一覧から教科・科目を選択し、前年度に確定。複数校へ同時にライブ配信し、他校の生徒とともに学ぶ合同授業として実施する。

 受信校には、夏・冬の長期休業期間中に進学講習も配信予定。遠隔授業とあわせて受講することで、大学進学などに向けた進路実現に役立てることができる。

 北海道教育委員会によると、遠隔授業を活用することで、習熟度別授業など生徒の達成状況に応じたきめ細かな支援、生徒の可能性を伸長する豊富な選択科目の配置、進学コース開設など進路希望に応じた教育課程の充実などが期待できるという。
《奥山直美》

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