文部科学省は2020年10月30日、「新型コロナウイルス感染症に伴う児童生徒の学習保障に向けたカリキュラム・マネジメントの取組事例」の第3弾をWebサイトに公開した。感染予防に配慮した協働的な学習の工夫、授業外での学習支援の工夫などを紹介している。 「新型コロナウイルス感染症に伴う児童生徒の学習保障に向けたカリキュラム・マネジメントの取組事例」は、5月15日に文部科学省が出した通知「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた学校教育活動等の実施における『学びの保障』の方向性等について」に基づく実際の取組事例について、地域や学校から収集した情報をもとにまとめたもの。6月30日時点、7月31日時点の公表に続き、今回が第3弾となる。 学習活動の重点化の工夫(感染予防に配慮した協働的な学習の工夫)について、5校の小中学校の事例を紹介。J小学校は感染予防に配慮した運動会として、来校者には事前に配付した問診票を提出してもらう、保護者用テントを例年より多めに配置し距離を取って参観できるように工夫する、子どもたちにスポーツドリンクを配付する、午前中のみの開催とし休憩を2回設定する、熱中症予防の観点からハチマキをカラー帽子着用に変更するなどの対策を講じた。種目においても、密接になる種目は行わず、ダンス種目ではフラッグを使用し適切な距離を意識させるなどの工夫をしている。 取組実施に向けた人的・物的体制の整備について、Q市教育委員会の例を紹介。消毒作用や資料印刷など教職員の業務補助を行う校務支援員(スクール・サポート・スタッフ)を全校に配置するなど、外部人材を効果的に活用し、教職員の負担の軽減や児童生徒の心のケアなどを実施している。学校再開支援経費は、学校での感染症対策を徹底しながら学習活動を行うために必要となった備品や消耗品に使用し、教育委員会が一括調達した物品購入経費を差し引いた金額を学校に配分している。 取組事例は文部科学省のWebサイトで公開している。