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緊急事態宣言下の授業対応、私立高大の7割超がオンラインで実施

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下において、私立高校の75%、私立大学の87%がオンラインで授業を実施していることが、私学労務研究会が2020年5月14日に発表した調査結果より明らかとなった。

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 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下において、私立高校の75%、私立大学の87%がオンラインで授業を実施していることが、私学労務研究会が2020年5月14日に発表した調査結果より明らかとなった。

 「緊急事態宣言下における教育態勢及び教員の働き方に関する緊急アンケート」は、私学労務研究会とクシムと共同によるWeb回答方式で実施。私立大学約630校、私立高校約1,200校を対象とし、回答があったのは大学54校、高校155校。調査期間は4月27日から5月11日。

 複数回答可能による通常授業の代替措置について聞いたところ、私立高校の93%、私立大学の72%が「課題やプリントの提供」と回答し、ともに最多。私立高校は「夏期休暇への振替え」82%、私立大学は「補講・補習で調整」50%、「夏期休暇への振替え」41%、「テストの出題」22%などが続いた。

 授業のオンラインの実施状況については、「既存のオンラインシステムの活用」が私立高44%、私大52%、「急ぎシステムを整備した」が私立高31%、私大35%、「システムの活用なし」が私立高8%、私大0%だった。「システムの活用なし」と回答した私立高校にその理由を尋ねたところ、「学校側の機材等の不整備」62%、「生徒側の機材等の不整備」が92%にも上った。

 授業のオンライン化に伴う生徒側の通信環境については、私立高の65%、私大の76%が「一部の学生・生徒がPCやタブレットを保有しておらず在宅での授業が困難」と回答していた。また、緊急事態宣言(臨時休校)後のオンライン授業の継続(併用)を尋ねた質問では、私立高・大学ともに7割程度が「継続の方向」「効果をみて判断」と前向きに考えていることがわかった。

 複数回答可能による緊急事態宣言下での教員の勤務体制については、私立高校の半数以上が短縮勤務体制であることがわかった。緊急事態宣言下での教員の勤務について尋ねる別の質問では、「所定時間通り」私立高19%、私大20%、「時差出校」私立高44%、私大17%、「交代制」私立高50%、私大11%、「テレワーク」私立高63%、私大67%という結果になった。
《桑田あや》

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