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GIGAスクール構想の概要と、各社の対応

 児童生徒1人1台の情報端末、および高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現すること目指す「GIGAスクール構想」(GIGA:Global and Innovation Gateway for All)。

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GIGAスクール構想の概要と、各社の対応
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 児童生徒1人1台の情報端末、および高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現すること目指す「GIGAスクール構想」(GIGA:Global and Innovation Gateway for All)。政府は令和元年(2019年)度補正予算において、この「GIGAスクール構想」を実現するための経費として、2,318億円(公立2,173億円、私立119億円、国立26億円)を盛り込んだ。

ハード・ソフト・指導体制の施策パッケージ



 施策は「ハード:ICT環境整備の抜本的充実」「ソフト:デジタルならではの学びの充実」「指導体制:日常的にICTを活用できる体制」のパッケージからなる。

 特にハードの整備については補正予算から、パソコン1台当たり45,000円(国公立は定額、私立は1/2で上限額)、校内ネットワーク完備のための費用の1/2を補助する。これにより、2023年度までに全国の小学校・中学校の全学年において「児童生徒1人1台コンピューター」を完備。また、2020年度までにすべての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等で高速大容量の通信ネットワークおよび電源キャビネットを整備し、クラウド活用も推進するとしている。

各社の対応



 「GIGAスクール構想」を受け、IT・教育企業が次々に対応サービスやプロダクトを発表している。

日本マイクロソフトとPCメーカー8社



 日本マイクロソフトは2020年2月4日、GIGAスクール構想に対応する新しい教育機関向けソリューション「GIGAスクールパッケージ」を、パートナー企業と連携して提供すると発表した。Windows 10とOffice 365を、GIGAスクール構想に対応した特別な低価格で日本の初等中等教育機関に戦略的に提供する。デバイスパートナーの日本エイサー、日本HP、NEC、Dynabook、デル、富士通、マウスコンピューター、レノボジャパンの8社からはGIGAスクール対応PC、計17機種が提供される。さらに日本マイクロソフトでは、教員向け研修(オフライン・オンライン)を無償提供する。

 また、GIGAスクールパッケージに含まれる「Intune for Education(端末管理ツール)」「Office 365 ProPlus(学習用基本ツール)」「Windows 10 Pro Education」をセットで1端末あたり2,760円で提供する日本の教育機関限定ライセンス「Microsoft 365 Education GIGA Promo(GIGA Promo)」も追加発表している。

Google



 Googleは2020年3月17日、GIGAスクール構想を支援するソリューションとして「Google GIGA School Package」を提供すると発表した。パッケージには、Chrome OS搭載パソコン「Chromebook」、Chromebookを設定・管理するための管理コンソール「Chrome Education Upgrade」、場所を問わずに共同学習・遠隔教育を実現する「G Suite for Education」、現地研修「Kickstart Program」が含まれる。G Suite for EducationとKickstart Programは無償で提供される。

NTTと内田洋行



 NTTグループ各社と内田洋行は、GIGAスクール構想の実現を支援するため、自治体や学校からの問合せなどに対応する「GIGAスクールホットライン」を開設した。開設期間は2020年3月2日~2021年3月31日で、Webやメール、電話で受け付ける。

 このほか、多くの企業がGIGAスクール構想の実現の支援を目的とする、ネットワーク機器、ソリューション、デジタル教材、児童生徒用情報端末などを発表している。最新情報はリシードの「GIGAスクール構想 特集」で更新していく。
《田村麻里子》

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