法政大学は2026年10月22日、生成AIの教育利用方針の全面改定を公表した。9月公表の基本的考え方を継承しつつ、授業ごとの具体的な利用方法や評価方法の設計までを対象とする指針へと拡充。実践的な指針を定めることで、安心して利活用できる環境整備を推進する。
法政大学は2026年9月に、教育開発・学習支援センターのもと「法政大学の教育課程における生成AI利用に関する基本的考え方」を公表し、あわせて「学生向け」「教員向け」の実践ガイドラインを策定している。今回の改定は、従来の方針を継承しつつ、生成AIが学生の日常に浸透した現状に合わせ、体系化を図ったもの。単なる利用可否の判断にとどまらず、授業ごとの具体的な利用方法や評価方法の設計までを対象とする指針へと拡充し、学生および教員が生成AIを安心して活用できる環境を整えたという。
改定のポイントは、授業運用の設計への言及、学生を守る手続きの明記、合理的配慮としての利用の位置づけの明示の3点。授業運用の設計への言及では、教員向けガイドラインにて、授業における生成AIの扱いを「使用不可」「条件付き使用可」「積極的活用」の3類型に整理して、シラバスや課題指示に転用可能な文言例を掲載。あわせて、作成過程の提出、口頭試問の併用、ルーブリックへの「説明可能性」「AI利用の透明性」の組み込みなど、課題設計上の具体策を示している。
学生を守る手続きの明記では、不正行為としてのAI使用には厳しい措置があることを示す一方で、検出ツールの判定結果のみを根拠として不正行為を断定しないことを明記。学生向けガイドラインには、構成メモ、下書き、参考文献リスト、編集履歴等により作成過程を説明する手順を示している。
合理的配慮としての利用の位置づけの明示では、障害等により学修上の困難を抱える学生が、文章作成、読み上げ、翻訳、要約等の支援として生成AIを利用する場合について、合理的配慮の一環として認められ得ることを明記している。
なお、今回の方針およびガイドラインについて、固定的なものとせず、学内での利用状況、技術動向、国や社会の動向を踏まえて継続的に見直すという。また、学生・教員に向けたリテラシー教育や相談体制の整備を進め、生成AIを安心して活用できる環境づくりを推進するとしている。








