総務省は2026年10月22日、「不登校等のこどもの健康診断に関する調査」の結果を公表した。公立小中学校52校を抽出して調べたところ、不登校の小学生の5.7%、中学生の19.9%が学校健診の全科目を未受診だったことが明らかになった。文部科学省、こども家庭庁、厚生労働省に対し、登校状況や家庭事情に応じた対策を求めた。
調査は2025年10月から2026年10月に実施。市町村や教育委員会、小中学校などへのヒアリング・書面調査に加え、不登校の子供本人と保護者へのアンケートを行い、健康診断の受診状況や課題を把握した。
公立小中学校52校で把握した不登校の子供は、2025年9月末時点で小学生174人、中学生690人。このうち、2025年度の学校健診で全科目が未受診だったのは、小学生10人、中学生137人だった。全科目未受診の子供は同年度9月末までの登校日をほぼ欠席している傾向があり、校内で受診しやすくする対策だけでは効果が限定的となる可能性があるとした。
学校や福祉部局などへの調査では、不登校で学校健診を受けていないことにより疾病等の発見が遅れたと考えられるおもな事例として、久しぶりの歯科健診で虫歯の急増・進行が判明した例や、顕著な側わん症が見つかり手術が必要と診断された例などを確認したという。アンケートでも、学校側の時間の配慮により健診を受け、脊柱側わん症が判明したとの回答などが寄せられた。総務省は、こうした不登校の子供の疾病などについても、学校健診を受けていれば、早期に兆候を捉え、適切な治療につなげられていた可能性があるとしている。
健診を受けなかった理由についての保護者の回答1,671件では、ほかの子供と日時をずらすなどの配慮はあったが登校が難しかったとの回答が33.7%で最多。日時をずらすなどの配慮がなかったが28.4%、事前連絡がなかった・気付かなかったが21.2%と続いた。
調査した52校のうち23校では、校内で受診できなかった子供が学校医の医療機関で受診できる措置を実施していた。こうした措置がある学校では、校内受診のみの学校に比べ、内科、耳鼻咽喉科、眼科、歯科の受診率が高かった。
総務省は文部科学省に、健診の日時を同級生とずらす配慮や、学校医の医療機関で受診できる取組みを教育委員会へ周知するよう求めた。また、外出が困難な場合や家庭事情が複雑な場合には、学校と福祉部局などが連携し、家庭訪問による健康管理などの支援が必要と指摘。厚生労働省に包括的な支援体制の有用性の周知を、こども家庭庁に健診や訪問支援などが国の事業の対象となり得ることの明確化・周知を求めた。









