Co-Innovation University(CoIU)は2026年10月23日、岡山大学および岡山県真庭市とそれぞれ包括連携協定を締結した。学生交流や共同研究、社会人向け教育などを通じて3者の強みを結び付け、人材育成と地域課題の解決を目指す。真庭市をフィールドとした実践的な学びや、森林資源を生かした研究などを進める。
CoIUは、「地域と共に、未来を創る大学」として2026年4月に岐阜県飛騨市で開学し、日本各地に学びの拠点を展開する構想を進めている。教育の核の1つに、地域や企業と継続的な関係を築く地域共創型長期インターンシップ「ボンディングシップ」を位置づけ、理論・対話・実践を往還する学びを展開している。
岡山大学は10学部、7研究科などを擁する総合大学。2025年には真庭市にサテライトキャンパスを開設し、森林資源を生かしたGXの実現に向けて、林業・木材産業に関する教育・研究などに取り組んでいる。真庭市は「SDGs未来都市」として、森林資源を生かした木質バイオマス発電や資源循環を進め、脱炭素と地域産業の振興を両立する地域循環型のまちづくりを推進している。
今回の2つの包括連携協定を通じ、岡山大学の知と研究、真庭市の地域資源と実践フィールド、CoIUの教育と全国ネットワークを結び付ける。岡山大学の那須保友学長は、3者の強みを生かし、学生交流やボンディングシップ、地域学習、リカレント教育、共同研究を具体化していく考えを示した。
具体的な取組みとして、真庭市をフィールドとするボンディングシップの実践環境を整備する。CoIUの学生が地域に継続的に滞在し、企業や団体と共に課題に取り組む。林業・木材産業の現場やアートプロジェクトなどを学びと実践の場とし、地域との協働を通じた新たな価値の創出を目指す。
また、林業・木材産業、資源循環、GXなどをテーマに共同研究や実証実験を推進する。岡山大学の研究知見と真庭市の地域資源を結び付け、研究成果の社会実装や地域産業の振興につなげるほか、アートを含む多様な分野への展開も目指す。
学生交流では、岡山大学の教育研究活動拠点や連携フィールドを生かし、両大学の学生が学びあう機会を設ける。両大学で活用できる教育プログラムの開発や、真庭市の地域フィールド、CoIUが全国で展開する学びの拠点を活用した交流について協議する。
このほか、岡山県域の企業や自治体で働く社会人を対象に、地域課題や新規事業、共創をテーマとしたリカレント教育プログラムの開発・実施を検討する。岡山大学真庭サテライトキャンパスなどの既存施設の活用を視野に、教育研究活動に必要な場所や執務環境、学生・教職員の住居・滞在環境の確保と支援についても協議する。
さらに、学生、起業家、地域住民などが交流するワークショップやイベントを企画する。「Co-Innovation Ecosystem」に関連するネットワークも活用し、真庭市と全国の企業・地域との接点を広げる。
真庭市の太田昇市長は、地域資源を生かして農山村の豊かさを切り拓いてきた市の取組みを踏まえ、今回の協定を機に3者の知見と行動力を重ね、真庭市の発展や学問・文化の発展につなげる考えを示した。CoIUの井上博成理事長も、大学で得た知識を地域で実践し、地域で生まれた問いを教育や研究に還元する学びの循環を真庭市から形にしていくとしている。
今後は、協定に基づく具体的なプログラムや実施体制について3者で協議を進める。学生が真庭市に滞在し、地域の企業や住民と関わりながら学ぶ機会を整えるほか、研究者や企業人も参加できる共同研究、実証実験、リカレント教育へと連携を広げる予定。
真庭で生まれた学びや研究成果を地域に還元し、岡山県域やCoIUの全国ネットワークへ共有することで、地域課題への挑戦が新たな教育・研究を生み、その成果が再び地域の力になる循環を目指す。









