文部科学省は2026年3月31日、「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」を策定した。2030年度までの5年間を「集中改革期間」に位置づけ、具体的な手段やアクションなど、AI for Scienceを国家戦略として体系的に推進するための基本的方向性をまとめている。
近年、AIを科学研究に組み込むことで、研究の範囲やスピードに飛躍的向上をもたらす「AI for Science」が、創造性・効率性などの観点で科学研究のあり方に急速かつ抜本的な変革をもたらしつつある。
「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」は、第7期科学技術・イノベーション基本計画期間にあたる2026~2030年度の5年間を「集中改革期間」と位置づけ、わが国の強みを最大限に生かしたAI for Scienceの先導的実装を通じて「科学の再興」を実現し、国際競争力の確保・強化を図ることが目的。AI for Scienceを国家戦略として体系的に推進するための基本的方向性を示している。
戦略方針は、「総論」と「各論」に分かれており、総論では日本の強みと課題、今後の方向性と目的などを整理。具体的な手段として「研究力向上・人材育成の推進」「計算資源の戦略的増強・利便性向上」「高品質データの創出と一体的運用」の3つの柱を立て、重点分野には第7期科学技術・イノベーション基本計画が選定した17領域をあげている。
各論には、基本的な各取組みの考え方、具体的なアクションなどを取り上げ、AI関連人材については「あらゆる層で育成・確保を加速する」と明記。AI分野やAIと異分野の融合領域では、研究費支援等を通じて博士後期課程学生や若手研究者の育成に注力する。国内外の優秀な人材を惹きつける魅力的な研究環境を構築し、戦略的な国際連携を通じて、研究レベルと人材レベルを世界トップレベルへ引き上げるとしている。
別添としてアクション項目も掲載し、20項目の具体的なアクションを設定。AI for Scienceの推進により世界を先導する科学研究成果を創出し、「2035年度までにTop10%論文のうちAI関連論文数を世界3位にする」「AI関連論文数割合を世界10位から5位にする」「AI高度研究人材を5年間で3,000人以上育成する」などの目標を掲げている。












